ベンチが「三方六」だ! 北海道銘菓を忠実に再現して話題に 「バウムクーヘン生地の層も同じ30層です」
北海道銘菓「三方六(さんぽうろく)」で知られる柳月の店舗に設置されたベンチが、SNS上で注目を集めています。三方六そっくりで、バウムクーヘン生地の層も同じ30層にするなどこだわったベンチです。制作した経緯を取材しました。
三方六とは
白樺の薪に見立てて作られたバウムクーヘンの三方六。 主原料の砂糖と小麦粉は北海道産にこだわり、しっとりとした口当たりが特徴です。 ちなみに三方六という名は、開拓時代の薪の割り方にちなんだもの。 割った薪の3辺がそれぞれ6寸(約18cm)だったことに由来するそうです。 そんな三方六を再現したベンチが先日、SNS上で話題となりました。 小樽市にある「柳月オタルト店」に設置されたもので、三方六そっくりなベンチです。 「座ったらチョコがお尻につきそう」「かじりたい衝動にかられる完成度」といったコメントが寄せられています。
柳月に聞きました
「ベンチはオタルト店に7台、音更町にある工場併設のスイートピア・ガーデン店に8台設置しています」 そう話すのは、企画開発室の阿部静さんです。 音更町の工場見学通路をリニューアルする際に、休憩場所や記念写真スポットとして楽しんでもらおうとベンチを制作。 同時期にオタルト店がオープンすることになったため、そちらにも設置したそうです。 「現物の比率のままベンチにしており、バウムクーヘン生地の層はお菓子と同じ30層になっています。質感や立体感にもこだわりました」 白樺模様のチョコも、本物を作る工程と同じようにチョコ色を流しながら着彩したとのこと。 制作した会社からは「こんなに何度も試作をしたことはない」と言われるほど試行錯誤し、完成させたといいます。
「思い出に残れば」
ベンチを目当てに来てくれるお客さんもいて、スタッフとの会話のネタにもなっているそうです。 SNS上の投稿などを見ながら、三方六が多くの人から愛されていることを実感しているという阿部さん。 話題になったことを受けて、こう話します。 「大切な方との大切な時間に、柳月のお店にお越しいただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。十勝や小樽に来た楽しい思い出に、三方六ベンチが少しでも残ってもらえたらなと思います」 三方六には季節限定商品があり、今夏は「三方六めろん」を販売。 赤肉メロンのようなオレンジ色のバウムに、チョコをかけてメロンの皮を表現した商品です。 「北海道メロン果汁をたっぷり使用して、しっとりフルーティーに仕上げました。三方六ベンチと一緒に、お楽しみいただけたら嬉しいです」