大統領退陣、来年2~3月案検討 14日弾劾採決、投票参加の雰囲気も 韓国与党
【ソウル時事】韓国与党「国民の力」は10日、内乱容疑で捜査の対象となった尹錫悦大統領の退陣に向けた具体策を議論した。 中央日報などによると、与党のタスクフォースが韓東勲代表に「(来年)2月退陣・4月大統領選」「3月退陣・5月大統領選」という2案を報告したという。 これまで、韓代表に近い議員らが尹氏の速やかな退陣を求める一方、尹氏に近い議員らは2026年の統一地方選後に大統領選を行う案などを訴えてきた。 「3月退陣・5月大統領選」「4月退陣・6月大統領選」の2案とする報道もあるが、案はいずれも早期退陣を示した形だ。退陣を求める世論が圧倒的な中、それ以上の時間稼ぎは困難との判断があるとみられる。 弾劾訴追した場合と大差ないスケジュールだが、韓代表らには、与党自ら退陣時期を決めることで野党から主導権を取り戻したい思惑がありそうだ。ただ、党内の議論で、長期シナリオを描く尹氏に近い議員らは反発するとみられ、調整が難航する可能性がある。 野党が11日に提出する弾劾訴追案の採決を14日に控え、与党は早期の意見集約が迫られている状況だ。7日の採決をボイコットしたことへの厳しい世論を受け、党内では14日の採決には参加すべきだとの意見が徐々に強まっている。 弾劾訴追案は、野党や無所属など計192人に加え、与党から8人の造反が出れば可決される。7日の採決では、ほとんどの与党議員が議場から退場し、投票したのは3人だけだった。 安哲秀議員と金睿智議員は賛成、金相旭議員は反対を投じたと、内外のメディアに明らかにしている。ただ、聯合ニュースによれば金相旭議員は14日の採決で賛成する意向を示しており、造反の動きが続く可能性もある。