「日本は産むまでがスパルタ」 アメリカは「合理的」 在米23年目の日本人ママが語る日米の出産事情
豊かな食文化が反映されている日本の離乳食
離乳食についても大きな違いがあると、シノブさんはいいます。 「アメリカ人のお母さんたちを見ていると、たいていの人たちは市販のものを購入していますが、日本人のお母さんたちは、自分で作ろうとする人が多かったように感じます」 シノブさんはというと、すっかりアメリカになじんで、市販の離乳食をおおいに活用しました。しかし、日本とアメリカで市販の離乳食の種類には、大きな違いがあることに驚いたそうです。 「日本では筑前煮、肉じゃが、オムライス――ありとあらゆるものがありましたが、アメリカではニンジン、リンゴをすったものなど、料理名がついていません。素材そのものがピューレ状になっているものがほとんどだったんです」 離乳食ひとつ取っても、日本の豊かな食文化が反映されていることに、改めて気づかされたそうです。 日本とアメリカで3人の子育てをしてきたシノブさん。子育てを頑張っているお母さんたちへ、力強いコメントも残してくれました。 「3人ともにある程度大きくなっていますが、いろいろ頑張った1人目と、そんなに頑張っていない2人目、3人目も変わらないんです。子どもの個性やそれぞれの環境で違いはあると思いますが、親の頑張りなど関係なく、子どもって自分自身で育つものなんだなって思います」 ◇シノブ・フィリップス 日本で大学を卒業後、オーストラリアへ2年留学。帰国後にアメリカ人と結婚し、長女・エリカちゃんを日本で出産。2002年にアメリカ移住。次女・アシュリーちゃん、長男・ショーンくんをアメリカで出産。2011年に前夫と離婚、2013年にアメリカ在住イギリス人のアンディさんと再婚。YouTubeチャンネル「Braisians」やポッドキャスト「毒舌アメリカンライフ」を運営中。
Hint-Pot編集部