【ソフトバンク】初勝利から75年 対日本ハム1000勝、パでカード別の大台到達は初の快挙
<日本ハム1-5ソフトバンク>◇28日◇エスコンフィールド ソフトバンクが日本ハム戦の通算1000勝を飾った。南海時代の1950年(昭25)に挙げた初勝利から75年。パ・リーグでカード別の大台到達は初の快挙だ。2回に近藤健介外野手(30)が、3割4分6厘の打率と合わせて2冠に浮上するリーグトップタイの12号ソロで先制し、その後も着々と加点。投げてはカーター・スチュワート投手(24)が7回1失点で3勝目を挙げ、投打がっちりの快勝だ。貯金も今季最多タイの26に戻し、首位独走を加速させる。 ◇ ◇ ◇ 北の大地での今季初勝利は、小久保ホークスにとってメモリアルの1勝となった。日本ハム戦の通算勝利が1000勝に到達。リーグのカード別では初の快挙だ。4年ぶりのV奪回を目指すチームにとって、何とも弾みとなる白星だ。 2回だった。1死走者なしから5番近藤が快音を響かせた。日本ハム先発山崎に2球で追い込まれたが、その後に5球粘った。カウント2-2からの8球目。139キロの直球を左中間スタンドに突き刺した。先制の12号ソロ。「追い込まれてから粘ることができた。(スタンドに)入ったと思いました。はい。しっかりつかまった。しっかりバットに乗ってくれました」。逆方向へ自画自賛の打球を飛ばし、笑顔でナインの出迎えを受けた。 何とも因縁深い。一昨年オフに日本ハムからFA移籍。古巣への1発が1000勝への口火になった。この日はこの1本に終わったが、アーチ数は同僚山川に並び本塁打&打率(3割4分6厘)でリーグトップの「2冠」に立った。 「今日はいい感じで先制の1点になってよかったですけど、まだ打てるところはあったんで。そういう積み重ねで最後はタイトルを取れればいいかなと思っています。まずはしっかりと勝利に貢献する一打をっていうところです」 これまでの11本は本拠地みずほペイペイドームと熊本で放った。ビジター球場では今季初アーチ。それでも6月は半数の6本を放ち、故障離脱した柳田の穴をしっかり埋めている。海の向こうでは日本ハム時代に同僚だったドジャース大谷もアーチを量産中。「まあ、レベルが違うところでやっているんで。お互い頑張ればいいなと思います。すごいなと思いながらいつも見ています」と笑った。 先発スチュワートが6年目で最多の13三振を奪い、7回1失点の好投で3勝目。打線も敵失などに乗じて5回までに5点を挙げた。小久保監督も近藤の1発を「技術が抜けているからです」と称賛した。大阪から当日移動の疲れも見せず、完勝で貯金は再び最多タイの26。2位ロッテも勝ったため、10・5ゲーム差は変わらなかったが、独走の勢いは止まりそうもない。【佐竹英治】 ▼ソフトバンクが2リーグ制後、日本ハム戦で1000勝目を挙げた。初勝利は50年4月9日(新潟白山)で、飯田徳治の2発を含む3本塁打で8-6の打撃戦を制した。南海時代は524勝416敗43分け、ダイエー時代は225勝191敗11分け、ソフトバンクでは251勝196敗17分け。1000勝のうち半数以上を南海時代に挙げた。パ・リーグ球団のカード別で、1000勝到達は初めて。セ・リーグでは巨人が現存5球団すべてに対して1000勝に到達し、阪神と中日がDeNAに対して1000勝を挙げている。