ゴルフ部のない会社を引っ張る絶対的エース・山口祐輔さん【会社員ゴルファー紹介】
日経カップ出場で競技者魂に火が付いた
高校・大学はゴルフ部だが、とくに目立った成績は挙げていない。 「高2のとき高ゴ連の全国大会に団体で出場しましたが、補欠だったので本戦には出ていません」 大学では4年で愛知学院大学ゴルフ部のキャプテンを務めるが、ここでも目立つ成績は残していない。というか「将来はプロに」という夢も大学のゴルフ部に入って早々に諦めた。同じゴルフ部の先輩やライバル大学の選手と対戦してみて、あまりにも自分と違うレベルの高さに到底無理だと判断したのだ。 明治に入社後はひたすら仕事に没頭する毎日。ゴルフはたまにパブ選の予選に出る程度で、アマチュア競技に出る余裕もなかった。 それが31歳になって一変する。実業団対抗のときは35歳だった年齢制限が日経カップで30歳に引き下げられ、山口さんも有資格者として出場できるチャンスが舞い込んだのだ。 「同僚に聞くと、すごく楽しそうなので『よっしゃ』と思いましたね」 山口さんが覚醒した瞬間だった。
密度の濃い練習で腕前を維持する
山口さんのラウンド数は年30~40回。練習は夜型で週に3回。1時間半から2時間かけ、150球程度を打つ。 「よく行く練習場が深夜2時まで営業していて、午後10時以降は料金が安くなるんです(笑)」 これで年間の平均スコア(77台)をキープしている。練習に2時間もかけて150球程度しか打たないのは、考えながらの素振りを重視しているからだ。得意のアプローチも、インパクトの音と感触を確かめながら50~60ヤードを納得できるまで打つ。納得いかないとアプローチだけで終わる日も。 「50~60ヤードはきちっと打てないと距離が安定しません。打席はいつも2階。落下後の球の動きをチェックしながらやっています」 練習に行かない日は、自宅に設置したパターマットでパットの練習をする。ドライバーの飛距離は260ヤード。学生時代より飛距離は落ちたというが、スコアは伸びている。 「日経カップに出場するようになって、社内でいろんな人に声をかけてもらえ、初対面の人とも会話が広がる。それが励みになってゴルフにも熱が入る。ゴルフは仕事も含めた生き甲斐の1つになっています」