「日本は万博のネガティブな報道しすぎじゃないの」参加国のリアルな声 課題山積の万博 時間と戦う各国担当者
■そして万博の華 各国の独自パビリオン「タイプA」
そして、万博の華は何といっても各国が独自で建設する「タイプA」のパビリオン。 木造の装飾が特徴的なパビリオンの外観は、インドネシアのパビリオン。 インドネシアの歴史と伝統の象徴である「船」をモチーフにしている。 熱帯林や海などの『自然』の重要性をミニチュアや映像を使って表現するという。 今のところ工事は順調に進んでいるが、担当者は新たな心配があると話す。 インドネシアの担当者: 内装や展示デザインを提出する締め切りがあるんです。すごくたくさんの締め切りがあります すでに提出済みの、展示物の内容などについて26日、より詳しくなった資料の再提出が必要だと分かり、間に合うかどうか不安だということだ。 一方、一部のパビリオンは建設の遅れが懸念されていたが、最近になってようやく建設会社を見つけた国も増えてきた。
■「時間が最大の敵」とモナコ担当者
その一つが、地中海に面した小さな都市国家・モナコ。 モナコの担当者: 工事はフルスピードで始めているので、並行して、運営面やプログラムについて聞きたいです 地中海の草花を活かしたパビリオンには、環境保全への取り組みなどを紹介する筒型の建物が並ぶ予定だ。 今回の会議では、運営に欠かせない「物流や通信設備などの情報を集めたい」と話していたが時間が足りない。 モナコの担当者: 通信面や物流、バンキングなどについて答えてもらえました。一部はまだあと数日、答えを待ちます。時間が私たちの最大の敵です
■会場の安全面を懸念していたポーランド
木をふんだんに使ったらせん構造の、ポーランドパビリオン。 コンサートホールでは、ポーランド出身の作曲家ショパンのピアノ曲が楽しめる。 先週になってようやく建設業者と契約を結ぶことができたという。 ポーランドの担当者: 契約を結びましたので、一歩進み一安心しました しかし、会議前日に話していたのが、万博のトイレ建設現場で起こったガス爆発事故への懸念だ。 ポーランドの担当者: 人の命に関わることなので、できればもっと詳しく教えていただければと思います ことし3月、夢洲ではトイレの建設中にメタンガスの爆発事故が発生。 その後、パビリオンが立ち並ぶエリアでもメタンガスが検出された。 博覧会協会は25日の会議で初めて、参加国に事故の詳細を説明した。 火事や災害時のガイドラインを策定し、参加国に共有したという。 ポーランドの担当者: (説明を受けて)とても安心しました。消防訓練受けないといけないのでやりたいと思います。(Q安心してパビリオン建設を進めていけそう?)そう信じています 進捗に差はあるものの、少しずつ形が見えつつある海外パビリオン。 博覧会協会は10月までに外観を完成するよう参加国に呼び掛けているが、残された時間はあと約4カ月。 博覧会国際事務局 ケルケンツェス事務局長: このIPMはとても重要です。開幕まで300日をきった中で、建設はいま、とても安全で開幕のために誰もが来やすくなるようにしている。各国をとにかく全力でサポートをしなければならない。各国と打ち合わせをしているが、来年4月までに間に合うと確信している