乗り心地自慢のJr.スーパーカー! アルピーヌV6ターボ/A610 UK版中古車ガイド(1)
オーナーの意見を聞いてみる
新車でルノーGTAを購入し、それを今でも維持し続けるマーティン・ワルディング氏。オーナーズクラブのメンバーでも、この経歴を持つのは彼1人だという。 「自分はずっとルノーに乗ってきました。12 TLと16 TX、フエゴ、フエゴ・ターボと乗り継いできたんです。フランスでA310を見て、そのカタチへ一目惚れ。英国でGTAの販売が始まったタイミングで、購入しています」 「今でも、乗る度に少し特別な気分になれます。周囲の人も違うクルマだとわかってくれるので、質問される機会は多いですね。フェラーリやマクラーレンなどより、声もかけやすいのではないでしょうか」 「以前は毎日乗っていましたが、塗装が傷んだので再塗装し、それ以来は週末限定。ミラーやラバーシールの交換も含めて、6週間かかりました」 「信頼性は高いですよ。ウォーターポンプとブレーキディスクを最近交換しています。タイヤは1本500ポンド(約10万円)と高いですが、純正ホイールを維持しています」 「数年前まで、ルノー・ディーラーへ整備を頼んでいました。でもある時、1人のスタッフがエンジンを点検するといって、フロントのボンネットを開けようとしたんです。それ以来、ルノーを得意とする独立系のショップにお願いしています」
英国で掘り出し物を発見
■ルノーGTA V6ターボ(英国仕様) 登録:1989年式 走行:12万9300km 価格:1万995ポンド(約211万円) 修理は必要なようだが、徹底的な点検・整備を覚悟すれば、お手頃価格で我が物にできる。ボディは再塗装されたメタリック・ブルー。アルミホイールはオリジナルを履いている。内装はクロス張りで状態は良いという。 エンジンルームは、綺麗にクリーニングしたいところ。しかし見た目はカッコいい。販売店は、ボディが綺麗で良く走ると主張している。 ■ルノーGTA V6(英国仕様) 登録:1988年式 走行:11万7400km 価格:1万7000ポンド(約326万円) 自然吸気エンジンのワンオーナー車。2021年から販売店に並んでいるが、まだ買い手は見つかっていないようだ。最近に入念な整備を受けており、クラッチとステンレス製マフラーが交換され、サスペンションとブレーキはオーバーホールされている。 ウェーバー・キャブレターへ置換され、トランスミッションのリンケージ、スターターモーター、メーター類も交換済み。ボディは、ガラス類を外しレッドへ再塗装されている。この内容を考えれば、良心的な価格といえる。 アルピーヌV6ターボ/A610 UK版中古車ガイド(2)にて。
マルコム・マッケイ(執筆) ジェームズ・マン(撮影) 中嶋健治(翻訳)