若者の投票率向上に何ができる?仙台市議選、大学生が動画でPR
8月2日(日)、仙台市議会議員選挙の投票が行われる。若者の投票率の低さに苦しむ仙台市選挙管理委員会は今回の選挙期間中、若者の投票率を少しでも上げようと、大学生が自ら制作した動画で選挙のPRを始めた。6月に国会で公職選挙法が改正され、来夏の参議院議員選挙からは選挙権が18歳以上に引き下げられる。若者の投票率向上に向け、どのような取り組みができるのだろうか。
大学生自身が作る動画で選挙をPR
仙台市議選は4年前に東日本大震災の影響で選挙の実施が延期されたため、統一地方選の日程とずれた選挙実施となる。前回、2011年に行われた仙台市議選の投票率は40.03%。一方で、20代の投票率は21.55%と全体の約半分だ。過去6回の市議選の投票率を見ても、20代の投票率は全体の半分に留まり推移している。危機感を募らせた仙台市選管は、従来のポスター掲示やティッシュ配りといった選挙啓発活動に加え、今回新たに大学生が作った動画を用いたPR活動に取り組んだ。 動画制作に参加したのは、NPO法人ドットジェイピー東北支部の学生と、NPO法人メディアージの学生。ドットジェイピーの学生が動画に出演し、メディアージの学生が動画を制作した。動画は5本制作され、それぞれ7分から10分間。選挙期間中に順次、ドットジェイピーのFacebookページと、メディアージのyoutubeアカウントで公開された。 仙台市選管の担当者は「今までの啓発活動では、投票率が低い若年層にうまくリーチできなかった。そこで、大学生自身が作る動画をSNS上で公開することにより、同年代の大学生に情報が拡散し、若い人に選挙啓発の情報がとどけば」とその意図を説明する。大学生自身が動画を作ることにより、学生視線の、今までと違った堅苦しさのない啓発活動にすることがねらいだ。撮影や啓発イベントは仙台市内の東北大や宮城大のキャンパス内でも行われ、今まで情報を届けることが難しかった大学生への啓発という意味で、画期的な取り組みと言える。