ヘッジファンド、トランプ氏勝利について再考-ドル下落に賭ける
ボラティリティーが急上昇
ユーロ・ドルの1週間物インプライドボラティリティー(予想変動率)は、米国の政治的不透明感の高まりを受けて2023年3月以来の高水準。豪ドルについては22年12月以来の高水準となった。
AVMキャピタルの最高投資責任者、アシュビン・マーシー氏(シンガポール在勤)は「ハリス氏が勝利すれば、追加関税の脅威は弱まるだろう」とし、「米国への主要輸出国の通貨はすべて上昇するだろう。一方で、米ドルはここ1カ月の値上がりの大半を失うだろう」と予想した。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は4日に一時0.7%余り下落した後、5日のアジア市場ではほぼ変わらず。10月には2.9%上昇と2年ぶり大幅高となったが、その背景にはトランプ氏が大統領選で勝利するという観測があった。
ヘッジファンド、K2アセット・マネジメントの調査責任者、ジョージ・ブーブラス氏は「トランプトレードの一部はドル買いだが、アイオワ州の世論調査は強気のドル買いポジションの再考とカバーを加速させた」と述べた。「投票が始まると、オプション市場はさらに不安定になるだろう」と付け加えた。
原題:Hedge Funds Second-Guessing Trump Victory Bet on Dollar to Fall(抜粋)
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David Finnerty, Ruth Carson