【パタゴニア シンチラ・スナップT】アウトドアウェアを変え、冬の定番フリースになった名品の歴史にフォーカス!
アメリカのベンチュラにて1965年、クライマーのイヴォン・シュイナードが自作の登山ギアを販売する「シュイナード・イクイップメント」を創立。1973年に衣料品の輸入販売・製造を本格的に開始した際、「パタゴニア」を立ち上げた。モルデン・ミルズ(現在のポーラーテック)社と「シンチラ」を開発し、1985年にスナップTを発売。 【写真】パタゴニアの名作フリース「シンチラ・スナップT」の歴史と最新作をもっと詳しく見る!
1985年にシンチラスナップTの販売を開始
パタゴニアはモルデン・ミルズ社と共同で、当時大ヒットしていたパイルジャケットの素材の改良に乗り出した。まずやわらくて毛玉ができにくい、英国の伝統的なボイルド・ウールやフェルトの化繊版のような「ポリエスエル・バンティング」を開発。最終的にはもっと肌ざわりがよくて毛玉が生じない、両面起毛の「ポリエステル・フリース」が誕生した。まるでチンチラ(南米原産の小動物)のような光沢を持つことから「シンチラ(Synchilla/シンセティックのチンチラ)」と名付けられた。
1985年にスナップTをはじめとするシンチラ製品がパタゴニアから発売された。シンチラはその機能性はもちろん、当時アウトドア製品といえば、タンやフォレストグリーンという色が主流だったところをカラフルに変え、またたく間にアウトドアシーンを席巻。同時にファッションアイテムとしても人気を博していった。 ちなみに日本では1988年にパタゴニア日本支社が発足し、同年10月に国内初の直営店「パタゴニアストア東京」が目白にオープンする。アメカジ、アウトドア、トラッドをミックスした渋カジの隆盛期とも重なり、1990年にはパタゴニアのシンチラ・スナップTが街でも大ブレイク。カラフルなシンチラ・スナップTをポロ ラルフ ローレンの紺チノやティンバーランドのモカシンに合せるスタイルが流行した。