（写真：静岡新聞社）

　来春の選抜大会につながる第77回秋季高校野球東海大会は19日、草薙、ちゅ～るスタジアム清水の両球場で開幕する。静岡、愛知、岐阜、三重の4県から代表各3校が出場する。静岡県代表は県大会を2年ぶりに制した常葉大菊川が準々決勝から登場し、中京（岐阜2位）―名古屋たちばな（愛知3位）の勝者と対戦する。2季連続の甲子園を狙う掛川西（静岡2位）は岐阜第一（岐阜3位）と、3年ぶり出場の聖隷クリストファー（静岡3位）は菰野（三重2位）と1回戦でぶつかる。選抜の東海地区出場枠は3校。県勢は2年ぶりの出場を狙う。決勝は27日に草薙球場で行われる。 ■光る強力打線　投手層厚み増す　常葉大菊川（静岡1位） 　常葉大菊川は県大会5試合で35得点を挙げた強打が光る。特に打率6割1分9厘で得点の起点となった1番橘木、9打点を稼いだ4番児玉のスイングは鋭い。初戦はどちらが相手でも好投手を擁するが、打撃に足も絡めながら効率的に得点を重ねたい。 　県制覇には主戦の左腕大村の活躍も大きかった。直球と変化球の緩急、抜群の制球力を武器に29回を3失点。今夏は主戦だった左腕石黒も復調し、投手層は厚みを増している。 　▽橘木千空主将　タイプの違う相手にも自分たちの野球ができてきた。東海でも優勝し神宮大会を目指す。 　▽石岡諒哉監督　全員でやるべきことを徹底していきたい。うまくいかない時にどうするかが大切になる。 ■甲子園メンバー　投打引っ張る　掛川西（静岡2位） 　掛川西は今夏の甲子園メンバーが投打を引っ張る。1番鈴木、2番佐藤は前チームでも主力。巧みなバットコントロールでチャンスメークし、杉崎、石川ら力のある中軸につなげる。 　投手陣は加藤、杉崎の2枚が軸。加藤は制球の良い技巧派左腕で、杉崎は上背のある本格派右腕。細川、古岡らも経験を積んだ。新チーム結成後、短期間で臨んだ県大会で一戦ずつ力を付けた。接戦を勝ちきった粘りを東海でも発揮したい。 　▽鈴木脩平主将　相手より、自分たちの野球をすることを意識する。全員で粘り強く、束になって戦いたい。 　▽大石卓哉監督　重圧が掛かった場面をどれだけ乗り越えられるかが楽しみ。守備を固めて挑みたい。 ■1年生左腕の高部　自信深める　聖隷クリストファー（静岡3位） 　3年ぶりの東海大会出場を決めた聖隷クリストファーを支えるのは1年生左腕高部。直球、変化球ともに切れが増し、成長著しい。連投となった東海大翔洋との3位決定戦も延長十回を一人で投げ抜き自信を深めた。 　打線は今夏4番の渡部哉と1年生江成が軸。県大会で課題となった打力を鍛えながら、緻密な攻撃も磨きを掛ける。相手は今夏の甲子園の先発全員が残る強敵だが、高部を中心に堅守で接戦に持ち込み勝機をつかみたい。 　▽逢沢開生主将　粘り強く我慢し、好機で確実に得点したい。目の前の相手に集中して一戦必勝で戦う。 　▽上村敏正監督　東海大会に来るチームに楽な相手はいない。そこに勝たない限り甲子園には行けない。