今季限りで引退のナダルがジョコビッチと61回目のライバル対決に敗れるも「コート上で共有してきた全ての瞬間に感謝しています」<SMASH>
試合後には笑顔で熱いハグを交わしたナダルとジョコビッチ。間もなく栄光のキャリアに別れを告げる“赤土の王者”はオンコートインタビューでは、少々感極まった様子でファンへの謝意を示すとともに、宿命のライバルへの感謝の言葉を口にした。 「ご来場いただいた皆さん、本当にありがとう。素晴らしいイベントでした。ノバクにも感謝していますし、彼とコート上で共有してきた全ての瞬間に感謝しています。本当に素晴らしいライバル関係で、いつも僕に全力を尽くさせてくれました」 「プロとしての夢を叶えられたことは名誉であり、これまで世界中から長年にわたって受けた温かい応援には、感謝してもしきれません。本当に幸せでした。これからもテニスをとても恋しく思うことでしょう」 対するジョコビッチも自身を大きく成長させてくれたナダルへ感謝のコメント。さらには引退後に2人で“一緒にやりたいこと”も明かした。 「彼についてはどこから話せばいいのか分からないが、初めて対決した試合から20年後に60回も対戦するなんて誰も思わなかったでしょう。私はあなたに最大限の敬意を抱いています。彼は素晴らしいアスリートであり、素晴らしい人でもあります。我々のライバル関係は信じられないほど激しいものでした。ですから、引退後はベンチに座ってお酒でも飲みながら、一緒にテニス人生を振り返る機会があればいいなと思います」 なお同日に実施された決勝ではシナーがアルカラスを6-7(5)、6-3、6-3で下し初優勝。この結果シナーはテニス史上最高額となる賞金600万ドル(約8億9600万円)を獲得した。 文●中村光佑