非行防止で剣道指導して20年 鴨川の佐々木さんに県警が感謝状(千葉県)
鴨川署剣道スポーツ少年団で指導者を務めている鴨川市の佐々木信次さん(52)に、青少年の健全育成活動などに貢献したとして県警本部から感謝状を贈られた。同署で伝達式が行われ、町田浩昭署長から、感謝状が手渡された。 佐々木さんは、2004年から同署の剣道スポーツ少年団で、青少年の非行防止活動(タッチヤング活動)の一環として、少年剣道の指導者を務めている。 今回は、青少年の健全育成活動を積極的に進め、警察業務に大きな貢献をしたとして表彰された。 自身も小学3~6年生の時に同少年団に所属していた。進学や就職で鴨川を離れたが、25歳の時に帰郷。恩師から声を掛けられ、少年団で指導者の道を歩み始めた。卒団後に国体選手に選ばれた教え子もいる。 佐々木さんは、20年間の指導の中で「本当があるから嘘がある」と教えてきた。常日頃から、勝つためには真っすぐの「メン」だけでなく、応用を利かせた剣技が必要だが、その応用技は基本があって初めて生きてくることを伝えているという。 20年以降のコロナ禍では、思うように稽古ができず、子どもたちが剣道から離れないように工夫。面の付け方や必殺技の考案などの宿題を出したり、感染症対策をした上で稽古の様子や技の披露などを行う発表会を開催したりした。 現在は、幼稚園年中~小学6年生の17人を指導。バーベキューや卒業遠足などの他、警察署周辺のごみ拾いで社会貢献について考える機会を作るなど、時代に合わせた指導の仕方や子どもとの関わり方にも気を配っている。 佐々木さんは「長年、指導者を続けられているのは、歴代の生徒や保護者、声を掛けてくれた恩師など、支えてくださる皆さんのおかげ」と感謝。「体重や身長、体格、運動神経などで有利不利が少なく、人それぞれの戦い方があるのが剣道。少しでも興味のある人は、一度近くの道場で剣道を体験してもらえたら」と話していた。