鹿児島県・赤木名小で研究会 郷土教育、2年間の成果共有 教員ら80人が公開授業や分科会
奄美市笠利町の赤木名小学校(中島朋子校長)で19日、大島地区指定「郷土教育」の公開研究会があった。奄美大島の教員や教育関係者ら約80人が公開授業、分科会、全体会に臨み、「自ら学びに向かう子どもの育成」をテーマに取り組んだ2年間の成果を確かめた。 郷土教育は、県の研究協力校の指定を受けて2023年度から取り組んでいる。公開授業は、4年道徳科「お父さんのじまん」、5年総合的な学習の時間「奄美の魅力・再発見!」、6年同「探れ!奄美の歴史!!」で行われた。 5年の教室では、観光案内用パンフレットの作成に向け、動物、昆虫、鳥などの5班が掲載候補となる動植物のリストアップを進めていた。児童21人はタブレットで案を示し合いながら、情報を整理。早く終えた班は「天然記念物や固有種に注目してみれば」と選び方のコツなどを教え合っていた。 分科会では、これまでの学習の道のりを振り返り、各校への取り組み反映を目指した。教員からは「地域人材や専門家とつながることが難しい」などの課題が上げられ、指導主事からは「いろんな所に出て行って探すことも大事。つながったリストはみんなで共有することでなお生きてくる」と助言もあった。 溜清弘大島教育事務所長は全体会で、▽(各授業をつなぐ)横断図の作成▽地域人材の活用▽「学びの足跡」の共有―などの取り組みをたたえ、「年度を超えて成果はつながり、多様な内容で取り組めている」などと講評した。中島校長は「赤木名で過ごしたことを生かし、これからも特色ある学校づくりを続けたい」と感謝した。