「D&D」前田拳太郎、“昭和の刑事”に憧れる牧野役に共感「寺島進さんは父のよう」
――そんな牧野を演じる上で意識していること、事前に用意したことがあれば教えてください。 「牧野は弓削さんの後ろをくっついて歩いていることが多いので、寺島さんご本人とも積極的にコミュニケーションを取るようにしています。クランクインの日から一緒にご飯に行かせていただいたり、お昼もよく一緒にお弁当を食べていて、『カルシウム取っているか?』と僕の食生活を心配しておかずを分けてくださったりするんです(笑)。役作りはもちろん、牧野と弓削さんの雰囲気をなにより大切にしたくて、劇中と比例して寺島さんご本人との関係も深めていけたらと思っています」 ――先日の記者会見でも寺島さんと仲むつまじい姿を披露されていましたが、当初と今で印象に変化はありましたか? 「すごく変わりました。正直お会いするまでは怖い方という印象で…。でも、衣装合わせの時に初めてお会いして、ごあいさつさせていただいた時に、『今日の夜空いてる?』とご飯に誘ってくださって。こんな若手にもフランクに接してくださるんだ、と驚いたんです。同時に、寺島さんも2人の関係を作っていきたいと思ってくれているのかな…と感じることができ、僕からも話し掛けられるようになって。器が大きく、いつも気を使ってくださって、今ではお父さんのような存在です」 ――それでは、座長・藤木さんの印象はいかがでしょうか。 「実は、クランクインの日に藤木さんもご飯の場にいらっしゃったんです。いつもニコニコされていて、包容力があり、つい甘えたくなってしまうといいますか。しかも、お話ししていると『うん、うん』と相づちを打ちながら真剣に聞いてくださるので、いつも気持ち良くなってしまって…(笑)。そんな優しさがあります」
――藤木さん演じる紙子、寺島さん演じる弓削の“異業種バディ”の魅力はどのような部分だと思いますか? 「2人は職種が違うだけでなく、性格も真逆な凸凹バディ。紙子先生は知的で頭で考えるタイプ、弓削さんは体育会系で体が動くタイプですが、心の軸には同じものを持っているところがすてきだなと思います」 ――第1話から犯人ともみ合うなど、牧野の見せ場も描かれてきましたが、これまでの撮影における印象的なエピソードを教えてください。 「寺島さんがいろいろとアドリブを仕掛けてくるので(笑)、お芝居を固めず、臨機応変に受けられるように頑張っています。僕自身、役として広い視野を持ってお芝居をしたいと思っているので、そういうやりとりの瞬間がすごく面白くて。最近は寺島さんとより息が合うようになってきて、アドリブも楽しんでやっています」 ――2024年は今作をはじめ、ドラマ「君とゆきて咲く ~新選組青春録~」(テレビ朝日ほか)、「嗤う淑女」(東海テレビ・フジテレビ系)、長編アニメーション映画「ふれる。」には声優として出演するなど大活躍の前田さんですが、お芝居において大切にしていることは? 「お芝居にはその人自身が持っているものが出ると思うので、普段の生活から何でも吸収することを心掛けています。僕自身、作品を見ていてお芝居に深みを感じたり、セリフに説得力があるなと思う方って、おそらく皆さん“人間力”が高いんですよね。なので、日々何を感じ、何を考えるか、というところは大切にしています」