堺正章、芸歴70年振り返る初著書発売…葛藤や苦労、家族への思いを赤裸々告白「返品不可!」
タレントの堺正章(78)が、来年1月21日に「ザ・スパイダース」でデビューしてから62年、子役時代を含めると約70年にわたる芸能生活で初の著書「最高の二番手 僕がずっと大切にしてきたこと」(飛鳥新社、税込み1540円)を発売することが28日、分かった。 グループサウンズの代表的存在として国民的人気を集め、解散後も歌手、タレント、俳優、司会者などマルチに活躍。「ミスターかくし芸」「巨匠」などの異名を持つマチャアキがこれまでの活動を振り返り、栄光の裏にあった葛藤や苦労、家族への思いなどを赤裸々につづった。 「本当は歌一本で勝負したかったけど、需要に応じてバラエティーやお芝居をやってきた」という堺。「5勝4敗1分けぐらいが人生は面白い」など、芸能界の荒波を乗り越えてきた処世術は「人生の教科書」だ。先輩である植木等さん、内田裕也さん、ムッシュかまやつさんらとの貴重なエピソードも明かしている。 家族への思いも語っている。喜劇役者の父・堺駿二さん(1968年死去、享年54)には「本当に真摯(しんし)に役に向き合い、周囲に惜しみない情愛を注ぎ、仕事を心から愛した人だった」と敬意を表する。女優の次女・堺小春(30)が「堺」の芸名を3代目として名乗ることは「近年で一番うれしかったこと」と喜んでいる。これまでに結婚を3度経験しているが、過去の結婚生活での反省も述べている。 70代後半となり「心の断捨離」を始めた堺は「書籍の世界に足を踏み入れました。己の考えをこれほど貫いたのは初めてです。私の人生の教訓と次世代への思いが詰まった一冊です。返品不可!」と冗談交じりに語る。根っからのエンターテイナーの前向きな人生訓は、老若男女を問わず、参考になりそうだ。 〇…堺は12月3、4日に東京・南青山のブルーノート東京で4年連続7度目のライブを開催する。ボーカルを務めたザ・スパイダース時代の懐かしいナンバーから、ソロ転向後のヒット曲まで幅広く披露。堺ならではの軽妙なトークが加わり、観客を魅了するステージとなりそうだ。
報知新聞社