ジネンジョ収穫始まる 「翔龍祭」でも販売、和歌山県田辺市龍神村
和歌山県田辺市龍神村でジネンジョの収穫が始まっている。栽培農家の一人、鈴木直孝さん(77)=龍神村福井=は、自宅近くの畑(約15アール)で育てたジネンジョを丁寧に掘り出している。23、24日に地元である翔龍祭でも販売する。 【クマ目撃情報が激増 7カ月で139件、和歌山県「入山時は注意を」の記事はこちら】 龍神村ではかつてジネンジョを栽培する農家が多かったが、土作りなどに手間がかかることから減少。鈴木さんは5年前に知人から種芋をもらったのを機に栽培を始めた。 今年は5月、種芋約300個を植えた。パイプの中で育てることにより真っすぐなジネンジョになることから、畑に畝を作って長さ約1・3メートル、直径約7センチのパイプを寝かせるように並べて、その端に種芋を入れて土をかぶせて育てている。 収穫はパイプを掘り出してジネンジョを取り出し、数日間陰干しする。商品にしているものの長さは1~1・20メートル。今年はジネンジョの成長を阻害する湿気が多かったことから、商品にできる数は少なめとみている。 収穫したジネンジョは村内にある道の駅で販売している。この他に知人らの別注で、贈答用として縦半分に割った竹に入れる商品もある。 早々に売り切れることも多いが、今回初めて翔龍祭に出店するため商品を確保している。鈴木さんは「栽培に手間がかかり、うまく育たない割合も大きいので、地元でも作る人が少なくなっている。地元外からも訪れる翔龍祭で、地元の産品の一つとして親しんでもらいたい」と話している。
紀伊民報