“常とう句”「秘書に任せていた」「政治にはカネかかる」今後は? 政治資金規正法 改正へ【政治部長解説】
自民党の提出した政治資金規正法改正案が19日の参議院本会議で成立する見通しです。日本テレビ・井上幸昌政治部長と詳しくお伝えします。 【動画はこちら】規正法改正へ…専門家は「今よりマシだが…」 OAに入らなかった分も“全部盛り” 政治とカネを総力取材!
■政治資金規正法改正案 どう評価?
鈴江奈々キャスター 「今回の改正で政治への信頼が回復するとは、なかなか考えづらい状況ですよね?」 井上幸昌政治部長 「与野党ともになのですが、あるべき『政治の姿』を描いて、もう一度、有権者の信頼を取り戻すんだ、という熱気に欠けていたと評価せざるをえません」
井上政治部長 「二人の専門家に今回の改正案について聞いたのですが、政治とカネの問題に詳しい東京大学の谷口教授は、『ないよりはマシ』だと、元検事の若狭弁護士は『今よりはマシだが、評価は全くできない』と話していました」 鈴江キャスター 「このなかなか評価されていないポイントを、深掘りして解説してもらいます」
■裏金事件めぐる“常とう句” 「秘書に任せていた」
鈴江キャスター 「一連の裏金事件をめぐって、視聴者の皆さんもモヤモヤしていると思う、2つの常とう句を切り口に聞いていきます。まずは『秘書に任せていた』。今回の裏金事件でも政治家から多く聞かれた言葉でした。そして『政治にはカネがかかる』」 「一つ目の『秘書に任せていた』。この言葉は、今回の改正でこういう主張は通用しなくなるのでしょうか?」 井上政治部長 「実はそうとも言えない。言い方をかえて言い逃れできてしまう余地はあるんです」
井上政治部長 「そもそも、なぜ、いつも『秘書に』と言うのかというと、政治資金収支報告書の作成と提出の義務は、議員ではなく、会計責任者に課せられているんです。会計責任者はたいてい秘書が兼務しています。こうしたことから、『秘書に任せていた』ということになるんです」 斎藤佑樹キャスター 「でも、会計責任者のボス、上司は議員ですよね。そうなると、責任を取らないのは何だかな、と思うのですが、このあたりはどうなのでしょうか?」 井上政治部長 「ですので、今回、議員の責任を明確にしようとしています」