【TOPIX見直し】構成銘柄は「全市場が採用対象」、「定期入れ替え」も実施決定…市場への影響は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
改善余地はまだあるが、企業にTOPIX採用を意識した経営が広がれば市場活性化につながろう
第2段階の見直しにより、スタンダード市場とグロース市場からおよそ50銘柄が採用される見込みである一方、時価総額の小さい企業が外れることで、TOPIXの構成銘柄数は1,200程度になる見通しです。市場への影響を考えた場合、JPXはTOPIXの見直しを十分な時間をかけて行っており、また、指数の連続性の維持も重視していることから、大きな混乱は回避されるとみています。 ただ、銘柄数は米国のS&P500種株価指数(500銘柄)や欧州のストックス600(600銘柄)などに比べ依然として多く、指数内に時価総額の比較的小さい銘柄を含むなどの問題は残るため、もう一段、改善の余地はあると思われます。目先は各市場で第2段階の見直しを踏まえた物色の動きが予想されますが、中長期的に、企業がTOPIX採用を意識し、企業価値向上に取り組む流れが広がれば、市場全体の活性化につながり得ると考えます。 (2024年6月28日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【TOPIX見直し】構成銘柄は「全市場が採用対象」、「定期入れ替え」も実施決定…市場への影響は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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