今夏も発売決定! 廃止説も囁かれていたJRの「青春18きっぷ」ってどんなモノ!? 誰でも使える“乗り放題”のおトク度とは
普通列車でおトクに旅をするなら青春18きっぷ一択
ただ普通列車に乗り継ぎを含め6~7時間乗り続けるのは一般的な旅行とは言いがたいもので、マニア向けとも言えます。 よりふつうの旅行のスタイルでのおすすめは、複数名での利用での、運賃節約です。
たとえば埼玉県・熊谷駅から東京方面に友人と5人連れ立って遊びに行く場合を考えてみましょう。 熊谷駅から東京駅までの往復運賃は2332円で2410円にはわずかに届きませんが、都内周辺で複数の駅に乗り降りすれば、その差額はすぐに埋まります。 またひとりあたりの運賃が3013円相当以上となる利用であれば、4人で使っても、“もとが取れる”ことになります。 さらに青春18きっぷは“使いかけ”のものが金券ショップで流通することが通例です。 青春18きっぷを使った当日中に他人に譲り渡すという行為については禁止されていますが(JR東日本旅客営業規則167条1項7号)、3回分を使い終わり、まだ2回分が残っているものなどの売買はとくに問題なく、青春18きっぷの期間中には金券ショップなどでも多く販売されています。 2名での1泊2日の旅行や、3名での日帰り旅行であれば、4回分(4日分)や3回分(3日分)のものを金券ショップで購入すれば、無駄はありません。 そしてこうした金券ショップで販売される“使いかけ”の青春18きっぷは、利用期間が長く残っているうちは1回分(1日分)の単価よりやや高めに設定されていますが、期間の残りがわずかになってくると、大きく値を下げて販売されることもあります。スケジュールが合うのであれば、狙い目です。 逆に購入した青春18きっぷに使い残しが出て、消化しきれない場合は、なるべく早めに金券ショップに買い取りを依頼しましょう。 利用期間の終了が近づくと、買い取り価格が下がるだけでなく、買い取りそのものを止めるお店が出てくるからです。 ※ ※ ※ 2024年夏季の青春18きっぷは、発売のアナウンスが遅れたこと、X(旧Twitter)で「青春18きっぷ特集」を予告したJTB時刻表のポストが削除されたことなどから、「ひょっとしたらこのまま消滅?」という噂が拡散しました。 今回の発表でそうした噂は打ち消されることになりましたが、来季以降の継続を危ぶむ声も、根強いものがあります。普通列車でおとくな旅を楽しみたい人は、この夏、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
植村祐介