休憩中にスマホゲームをしていたら、上司に「仕事が遅いのにゲームしてる場合?」と注意されました。休憩時間は好きに過ごしていいはずですよね? 仕事する義務はないと思うのですが…
昼休憩は食事をとったり仮眠をしたりと自由に過ごせる時間です。それでも、スマートフォンでゲームをしていたら上司から「仕事が遅いのにゲームしてる場合?」などチクリと言われることがあるかもしれません。仕事が遅く業務がたまっていたら、昼休み返上で働かなければならないのでしょうか? 本記事では労働時間や休憩時間の定義、休憩中の過ごし方について上司から指摘を受けた場合の考え方について解説します。 ▼毎日「8時50分」から朝礼が! 定時は9時だけど「残業代」は請求できる?「義務」か判断するポイントとは?
労働時間と休憩時間とは?
まずは労働時間と休憩時間の定義について解説します。 ■労働時間の定義 厚生労働省によると、労働時間の定義は「明示・暗示を問わず、使用者の指揮命令下にある時間」とされています。 実際に業務にあたっている時間や会議に参加している時間はもちろんのこと、業務の準備や片づけ、掃除をしている時間も労働時間にみなされます。 また上司の明確な指示がなくても、昼休憩中に来客対応や電話対応をしなければいけない状況のときも労働時間に該当するといえるでしょう。 ■休憩時間の定義 労働基準法によると、休憩時間は「使用者が労働時間の途中に与えなければならない」とされています。使用者が与える休憩時間は、次のように定められています。 ・労働時間が6時間を超える場合:45分以上 ・労働時間が8時間を超える場合:60分以上 また同法では「休憩時間を自由に利用させなければならない」とも規定されています。休憩時間に労働者は労働から離れ、自由に過ごすことが保障されなければいけません。
休憩中に仕事するよう指示されたら、時間外労働になる
休憩時間は労働から離れることが確約されている時間です。そのため、ゲームをしようが昼寝をしようが、周囲に迷惑をかけない限りは自由に過ごして構いません。 もしも上司に「仕事が遅いため、休憩中はゲームではなく仕事をするように」など明確な指示があって指示に従った場合は、労働時間に該当する可能性が高いでしょう。別途休憩時間をもらうなどの対応が必要です。 一方で「ゲームしてる場合?」と言われる程度であれば、明確な指示があったとはいえないでしょう。事実上どの程度強制しているのかにもよりますが、仕事をしても自主的に業務を行ったとみなされ、労働時間には該当しない可能性があります。 いずれにせよ休憩時間は自由に過ごして良いものですが、上司が業務の進捗(しんちょく)状況を心配している可能性があります。適切にコミュニケーションをとって、必要であれば業務量を調整してもらうことも考えましょう。