10月は年内最大の値上げラッシュ…高齢の無職世帯の家計に打撃。平均的な収支は?
私たちの身の回りの商品やサービスの値段が上昇しており、家計に与える影響が日に日に大きくなっています。 ◆【棒グラフ】無職世帯の家計収支、平均値はどうなっている?老後の備え方 帝国データバンクによると、10月の食品値上げは2911品目にのぼり、年内最大の値上げラッシュを迎えました。 年金を主な収入源とする65歳以上の世帯にも大きな打撃となっており、家計収支が赤字となっている世帯も増えていることでしょう。 本記事では、65歳以上・無職世帯の平均的な家計収支や、支出の内訳についてご紹介します。 また、記事の後半では老後の生活費の赤字を補う方法を解説しているので、老後に向けて今からできることを始めていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
65歳以上「無職世帯」の家計収支は3万円以上の赤字
総務省統計局の「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上・無職世帯の家計収支は以下のようになっています。 ●無職夫婦世帯の家計収支 ・実収入:24万4580円 ・消費支出(生活費):25万959円 ・非消費支出:3万1538円 ・不足分:3万7916円 ●無職単身世帯の家計収支 ・実収入:12万6905円 ・消費支出(生活費):14万5430円 ・非消費支出:1万2243円 ・不足分:3万768円 65歳以上の無職世帯では、月3万円以上の赤字となっていることがわかります。 なお、1ヶ月あたりの平均支出額は、夫婦世帯で28万2497円、単身世帯で15万7673円です。 続いて、消費支出の内訳を見ていきましょう。
65歳以上「無職世帯」の消費支出の内訳
総務省の家計調査から、65歳以上・無職世帯の平均的な支出を見てみます。 ●65歳以上・無職世帯(二人以上世帯)の平均的な支出内訳 ・消費支出:25万2928円 ・非消費支出:3万3248円 ・実支出:28万6176円 ※こちらは「二人以上世帯」であり、前述の無職夫婦世帯の支出とはやや数値が異なります。 <消費支出の内訳> ・食料:7万6062円 ・住居:1万6304円 ・光熱・水道:2万3809円 ・家具・家事用品:1万864円 ・被服及び履物:5346円 ・保健医療:1万6210円 ・交通・通信:3万1439円 ・教育:352円 ・教養娯楽:2万3861円 ・その他(諸雑費、交際費等):4万8681円 ●65歳以上・無職世帯(単身世帯)の平均的な支出内訳 ・消費支出:14万5430円 ・非消費支出:1万2243円 ・実支出:15万7673円 <消費支出の内訳> ・食料:4万103円 ・住居:1万2564円 ・光熱・水道:1万4436円 ・家具・家事用品:5923円 ・被服及び履物:3241円 ・保健医療:7981円 ・交通・通信:1万5086円 ・教育:0円 ・教養娯楽:1万5277円 ・その他(諸雑費、交際費等):3万821円 消費支出のうち「食料」が占める割合が最も高くなっています。昨今の物価高騰の影響もあり、全体的に家計の負担が増えているのが現状です。