M・M思想に基づいたシビック【2】漫画の影響も受けて入手。無限のパーツも活かした「正統派」ワンダー|1984年式 ホンダ シビック 3ドア Si
【M・M思想に基づいたシビック|1984年式 ホンダ シビック 3ドア Si Vol.2】 >>【画像15枚】ハチロクと人気を分け合った ホットハッチの元気印。大型の曲面ガラスを用いたクリスタルゲートがリアビューの特徴となる部分。この個体には輸出用テールランプが装着されている クラス屈指の性能を誇るZC型を生かす、独自構造のサスペンション「スポルテック・サス」も、特徴的な部分。フロントはストラット高を低くするためにコイルスプリングではなく、ねじることで反発力を生じるトーションバースプリングを使用。これにより、優れた操縦性と回頭性を実現しつつ、低いボンネットラインを可能にした。一方リアはスペース効率を追求しながら、直進性や接地性、限界性に優れるトレーリングリンク式を採用した。そして、高性能エンジンと独自サスペンションの組み合わせによって抜群の運動性能を発揮し、モータースポーツでも大暴れ。グループAレースでは、大排気量車を降して総合優勝を飾ることもあった。 このワンダーは大ヒットし、その勢いは4代目や5代目でさらに加速。日本の2ボックスカーを代表する歴史的名車として、今も多くのファンに愛されている。 オーナーは、コンパクトハッチ好きなこと、そして漫画の影響も受けてワンダーを約2年前に入手。希少なフルオリジナル車を選んだのは、自分好みの仕様にイチから製作したかったためだと言う。当初は完全な走り系にカスタムしようと考えていたが、キレイな個体だったため路線変更。ワンダーでは王道と言える、オリジナルの雰囲気を残しつつ無限パーツでチューンする「正統派」を目指した。 現在の走行距離は約15万㎞だが、これまでに機関系のトラブルはなし。とはいえ34年前の個体ゆえ、今後はエンジンのオーバーホールを考えている。 「以前の愛車は兄や友人から譲り受けたものだったので、このワンダーが初めて自分の意志で手に入れたクルマなんです。だから必然的に愛着も沸きますね」と話すオーナー。とはいえ「クルマは乗ってこそ」というスタンスで、過保護にせずレジャーから買い物まで、あらゆる用途で使用している。 そして、新品部品の製造廃止やアフターパーツの少なさに苦労しているが、可能な限り現在のコンディションを維持したいと抱負を語った。 主要諸元 SPECIFICATIONS 1984年式 ホンダ シビック 3ドア Si ●全長×全幅×全高(㎜) 3810×1630×1340 ●ホイールベース(㎜) 2380 ●トレッド(㎜) 1400/1415 ●車両重量(㎏) 890 ●エンジン型式 ZC型 ●エンジン種類 直列4気筒DOHC ●総排気量(cc) 1590 ●ボア×ストローク(㎜) 75.0×90.0 ●圧縮比9.3:1 ●最高出力(ps/rpm) 135/6500 ●最大トルク(㎏-m/rpm) 15.5/5000 ●変速比 1速3.181/2速1.944/3速1.304/4速0.965/5速0.812/後退3.000 ●最終減速比 3.866 ●ステアリング ラック&ピニオン ●サスペンション ストラット/トレーリングリンク ●ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング ●タイヤ 185/60R14(前後とも) ●発売当時価格 137.6万円 初出: ハチマルヒーロー 2018年 3月号 vol.46 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部
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