【リニア】新年の進展は…カギ握るか“静岡市の解決策”難波市長に直撃(2023年12月28日放送「every.しずおか年末SP2023」)
リニア工事をめぐっては「大井川の水量減少」と「南アルプスの環境保全」という2つの課題があります。このうち「水問題」は、田代ダムの取水を抑えて大井川の水量を確保する案がJR東海と東京電力側で基本合意し、大きく前進。もう一つの「南アルプスの環境」をめぐる議論については、国の有識者会議が「工事を進めながら対策を見直す」とする報告書をまとめましたが、県は「工事をする前」に詳細な調査を求めています。 (川勝知事) 「沢周辺の生態系について事前に予測されていない。こうした課題に対して、有識者会議では十分に議論されず、解決されないまま報告書が取りまとめられた」 静岡市北部にある「南アルプスの環境」をめぐる議論について、静岡市のトップとしてどう考えているのでしょうか。 (永見キャスター) 「現段階で難波市長は、どのくらいリニアの問題というのは進んだと感じていますか?」 (静岡市 難波市長) 「水の問題は解決に近い。問題は生態系の問題。特に高山帯の植物にどういう影響がでるかというところは、詰めの議論が必要。大きく残ってるのは南アルプスの生態系」 難波市長はリニアのトンネル工事により地下水が少なくなるため、貴重な高山植物などにどのような影響が出るのか十分評価できていない、と指摘。副知事時代の部下だった織部元理事を“引き抜いて”、南アルプスの環境保全を担当する「環境政策監」に抜てきするなど、議論を前に進めようとしています。「南アルプスの環境」をめぐる課題は来年、解決の道筋をつけることができるのでしょうか。 (静岡市 難波市長) 「科学的根拠に基づいてきっちり議論すること。どのくらい影響が出そうかというのも大体見えますので。どういう方法で対処するかですね」 (永見キャスター) 「やはり最後に残った問題としては難しい問題ではある?」 (静岡市 難波市長) 「解決できない問題ではないと。全然回避できませんという話ではない」 2024年のうちに、静岡市として一定の解決策をまとめ県に提案する考えを示しました。リニア問題の進展につながるのか。難波市長がカギを握っているとも言えそうです。 リニア問題をめぐっては、28日も動きがありました。
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