住宅購入で「ペアローン」を考えています。ペアローンの場合、「団体信用保険」は片方しか使えないって本当ですか?
住宅を購入する際、ローンを組んで毎月分割で返済する人も多くいます。夫婦でペアローンを組むときに、気になるのが団体信用保険への加入についてです。本記事では、ペアローンと団信の関係性を紹介するとともに、負担の少ない団信について紹介します。万が一の場合の備えを考えている方は、ぜひ参考にしてください。 ▼がんの発覚で「住宅ローン」がチャラに!? その驚きの理由を解説
住宅購入時のペアローンとは
ペアローンとは、1つの物件を購入するために夫婦がそれぞれ異なるローン契約を結び、資金を調達する方法です。夫婦がそれぞれ個別に組んだローンに対して、一方の相手が連帯保証人になるケースが多い傾向です。物件の所有権は、各自の資金負担割合に応じた持ち分になります。 なお、ペアローンのメリットの一つは、それぞれのローンに対して金利タイプや借り入れ条件を異なる設定にできる点です。 例えば、総額5000万円の借り入れを考えた場合には、夫は固定金利で35年・3000万円、妻は変動金利で20年・2000万円と、異なる金利タイプや返済期間を選べます。そのため、家計の状況や将来の金利動向に応じた柔軟な返済プランを組めるでしょう。
団体信用生命保険とは
団体信用生命保険(以下、団信)とは、住宅ローンの返済中に契約者が死亡したり重度の障害を負ったりした場合に、住宅ローンの残高がゼロになる保険です。住宅ローン契約者が支払い不能になった場合に備えて設けられた保険であり、保険会社が住宅ローンの残高に相当する保険金を金融機関に支払い、ローンの返済に充てます。 そのため、契約者に万が一の事態が起きた場合でも、残された家族は住宅ローンの返済に追われることはありません。団信に加入していなければ、契約者が亡くなったり重度の障害を負ったりした際に、残された家族が住宅ローンを支払う必要があります。したがって、住宅ローンを利用する際には団信への加入を検討するとよいでしょう。 なお、団信は住宅ローンを組んだり借り換えしたりする際に契約することが一般的で、基本的には既存のローンに対する追加加入はできません。一部の金融機関では追加加入できる場合もありますが、健康状態によっては加入できないこともあるため、契約時に十分な検討が必要です。