すりおろしリンゴ食べ死亡…離乳食の事故繰り返さないために、官民の研修活動活発化 ネット検索だけでは分からぬ不安、実地で解消 姶良市
鹿児島県姶良市で安心安全な離乳食を提供するための動きが官民で活発化している。子育て支援センター「建昌っ子」では栄養士が母親らに指導する講座が始まり、市はガイドライン作成へ作業部会を立ち上げた。 【写真】ガイドラインを作る作業部会の初会合=姶良市役所
いずれも昨年、市内の保育所で6カ月児がすりおろした生のリンゴを食べ意識不明になりその後死亡した事故が発生したことを受けた取り組み。 センターでは18日、第1回講座を開き、0歳児親子9組が参加、5人の栄養士が指導した。離乳後期(生後9~11カ月ごろ)用のブロッコリー入り鶏つくね、かぼちゃとお麩(ふ)のみそ汁を実演。親子で試食してもらい、悩みや質問を聞いた。 参加した同市の鳥巣有美子さん(33)は「インターネットで見て作っても子どもが吐き出したりして不安があった。硬さや味付けが分かってよかった」。 講座は月1回で、メニューに悩む親が多い後期用を中心に教えていくという。栄養士の今岡真偉さん(37)、堀之内亮子さん(27)は「初回でやや緊張したが次からはBGMを流すなどして楽しくやっていきたい」と話した。 一方、姶良市は20日、ガイドライン作成作業部会の初会合を開いた。栄養士、保育士、歯科衛生士、小児科医ら計7人が年度内の完成を確認した。部会長を務める同市の前薗智雄福祉部長は「二度と保育施設で事故が発生しないことを目的としつつ、家庭でも活用できるものにしたい」とあいさつした。
南日本新聞 | 鹿児島