【佐々木主浩】投手陣の頑張りで日本一に なぜシーズン優勝できなかったのかもう一度考えるべき
<日本シリーズ:DeNA-ソフトバンク>◇第6戦◇3日◇横浜 球団26年ぶりの日本一を、98年優勝メンバーも祝福した。絶対的守護神として君臨した佐々木主浩氏(56=日刊スポーツ評論家)が思いを語った。 ◇ ◇ ◇ 日本シリーズは短期決戦なので、打線がいいDeNAは勢いに乗れば勝機はあると思ったが、その通りに敵地で打線がつながり、自分たちの戦いに持ち込めた。そして、何よりも少し不安だった投手陣の頑張りが日本一につながった。シーズン3位からの日本シリーズ進出で、捨て身でぶつかったこともプラスに働いた。 球団のOBとしても、ファンの方が喜ぶ姿を見るとうれしい気持ちになる。98年に日本一を達成した時のチームメートだった三浦監督、尚典(鈴木コーチ)、琢朗(石井コーチ)、亮二(相川コーチ)もチームにいるので、頑張ってほしいなと応援はしていたし、26年ぶりに日本シリーズを勝てたことは良かった。 ただ、厳しいことを言わせてもらえば、なぜ、シーズンで優勝できなかったのかをもう1度考えるべきだろう。やっぱりセ・リーグで優勝して、日本シリーズで勝ってこそ、本当の日本一。CSを勝ち上がり、日本一を達成したのは事実だが、三浦監督、選手たちも素直に喜んではいないのではないだろうか。 本当に強いチームになるには、貯金2で3位に終わった悔しさを忘れてはいけない。3年連続でAクラス入りし、チームとしては確実に力はつけているので、そういう意味では来シーズン、三浦監督には自分が思うようにやってほしいし、三浦大輔のカラーを出した野球を存分に見せて、本当の喜びを味わってほしい。(日刊スポーツ評論家)