娘の将来と夫の暴力に悩む主婦が、自らの権利と次世代への想いを“とある手紙”に託す――イタリアで600万人動員の大ヒット「ドマーニ! 愛のことづて」
イタリア映画祭 2024で喝采を浴びた「C'è ancora domani(イタリア映画祭上映時タイトル「まだ明日がある」)」が、「ドマーニ! 愛のことづて」の邦題で3月14日から公開される。 「ジョルダーニ家の人々」(10)や「これが私の人生設計」(14)などシリアスドラマから大衆的なコメディまで幅広いジャンルの映画に出演するなど、イタリアの国民的コメディエンヌ兼女優として活躍するパオラ・コルテッレージの初監督作。 戦後で荒廃したローマで逞しく生きる市民たちと権利を渇望する女性たちを、現代にも通じるテーマと巧みなストーリー展開、ユーモラスな演出で描いた人間ドラマ。愛する娘の将来と夫の暴力に悩む主婦・デリアをパオラ・コルテッレージが自ら演じ、自らの権利と次世代への想いを“とある手紙”に託す。 本国イタリアで600万人を動員し、2023年のイタリア国内興行収入ランキング1位の大ヒットを記録。世界的に大ヒットを果たしたハリウッド映画「バービー」「オッペンハイマー」を超え、イタリア歴代興行収入ランキングでも「ライフ・イズ・ビューティフル」を抜いて第5位となった。さらに、イタリア版アカデミー賞と言われる第69回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では最多19部門にノミネートされ、主演女優賞、助演女優賞、新人監督賞、脚本賞の主要4部門で最優秀賞に輝いた。 「ドマーニ! 愛のことづて」は、2025年3月14日から、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国公開。 <あらすじ> 1946年5月、戦後まもないローマ。デリア(パオラ・コルテッレージ)は家族と一緒に半地下の家で暮らしている。夫イヴァーノはことあるごとにデリアに手を上げ、意地悪な義父オットリーノは寝たきりで介護しなければならない。夫の暴力に悩みながらも家事をこなし、いくつもの仕事を掛け持ちして家計を助けている。多忙で過酷な生活ではあるが、市場で青果店を営む友人のマリーザや、デリアに好意を寄せる自動車工のニーノと過ごす時間が唯一の心休まるとき。母の生き方に不満を感じている長女マルチェッラは裕福な家の息子ジュリオからプロポーズされ、彼の家族を貧しい我が家に招いて昼食会を開くことになる。そんなデリアのもとに1通の謎めいた手紙が届き、彼女は「まだ明日がある」と新たな旅立ちを決意する。