モトラはホンダレジャーバイクの異形、ダックス125の次候補にあり?【日本の名車】
ホンダが2022年にダックス125を発売! レトロスタイルの125ccとして、大きな人気を呼んでいる。ここではそんなダックス125が発売されたことを受けて、次候補を勝手にピックアップ。今回はホンダ本社に展示してあったモトラを紹介したい。 【画像】ホンダ モトラのディテール写真はこちら(5枚)
アウトドアブームの今なら異形のモトラも幅広く受け入れられそう
ダックス125の次というからには前も存在するのだが、発端は2017年発売のモンキー125だった。2018年には初代スーパーカブC100を復刻したスーパーカブC125、2020年にCT125ハンターカブが発売されている。今回のダックス125はシリーズ4番目のモデルという訳だ。 発売元のホンダモーターサイクルジャパンは、これを「クラシックウイングシリーズ」と括っており、どのモデルもエンブレムのウイングが旧デザインになっている。果たしてこれの5番目はあるのか? 現状は全くもって不明である。 そして、勝手に次候補に挙げるのがこれまでの4モデルと全く被らないモトラ(MOTORA)だ。モトラは、車名の由来がモーターサイクル+トラックになっているように積載力が自慢。荷物の積み下ろしの際に車体が安定するようにセンタースタンドがエンジン前方に設置され、さらにスタンドが外れないようにロック機能が装備されている。 さらに、どんな現場でもたどり着けるようにローギアの副変速機が付いており、50ccモデルにも関わらず登坂力は23度を発揮。悪路でも対応できるようにワイドなブロックタイヤを装着しているのも特徴だ。 モトラは、荷物の重量に合わせて調整可能なリアショックなどを装備し、レジャーだけでなく酒屋の配達などビジネスでも使用されたというが、バイクブームの影に隠れ販売は振るわなかった。それでも唯一無二のコンセプトから、現在でもマニアから熱烈な支持を受ける一台だ。
怪力プレイバイクの武器は3速+副変速機3速の6速ミッション
モトラが採用した通常の3速に低速3速をプラスした副変速機は、CT(ハンターカブ)シリーズに採用されていたメカニズム。高速ギア(High)と低速ギア(Low)を切り替えることにより合計6速が使え、しかもワンタッチでHigh-Lowの切り替えができるため、幅広く愛好された。 2020年にCT125ハンターカブが復活する際もこの副変速機の搭載が期待されたが、残念ながら見送られており、もしモトラ125があるとしたらその時こそ副変速機が現代に蘇る機会になる!? もちろん変速機がなくても、怪力プレイバイクのスタイルが蘇るだけでも胸熱だ。
1982年型ホンダ モトラ主要諸元
・全長×全幅×全高:1655×740×1125mm ・ホイールベース:1125mm ・シート高:720mm ・車重:76kg(乾燥) ・エジンン:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 49cc ・最高出力:4.5PS/7500rpm ・最大トルク:0.46㎏-m/5500rpm ・燃料タンク容量:4.5L ・変速機:3段ロータリー×2(サブミッション付) ・ブレーキ:F=ドラム、R=ドラム ・タイヤ:F=5.40-10、R=5.40-10 ・当時価格:16万5000円
市本行平