「日本ではチューブワーム自体のウケが悪かった」名古屋釣法やバシバシシェイクはデカバスを魅了する。
かつては一斉を風靡したが、最近はやや見かけなくなってきているジャンルがある。釣れなくなったのか? それとも他の釣りに置き換わったのか? そのカテゴリーの達人に、昔よく使っていたルアーと、自身がプロデュースしたルアーの関係について改めて再考してもらった。 【画像】奥田学が語る《チューブワーム》写真ギャラリー(10枚)
奥田 学(おくだ・まなぶ)
ビッグベイトやビッグクローラー、アラバマや高比重ワームの大遠投など、パワフルなスタイルでデカバスを追い求める。不動心で己の魚を追求する姿から、ロボ奥田の愛称で呼ばれている。
ビッグバスの本能を刺激する7gジグヘッドによる強振動シェイク
チューブワームは、テキサスリグでのカバー撃ちワームとして使うのが一般的だった。 「僕も最初はそうやって使ってました。名古屋釣法っていう、今で言うミドストの釣りでは、スタッドやスラッゴーなどスティックベイトでやってたんだけど、ちょっと魚がスレ始めたころがあって、じゃあチューブワームで試してみようってなったのがきっかけです」 スティックベイトとチューブでは、魚を呼べるアピール力が違った。 「名古屋釣法もファットギジッドから入って、プローバーやサスペンチューブ、パワーが欲しいときはファッジースカーツをよく使ってました。スタッドの名古屋釣法は0.9~1.8gのジグヘッドでやっていたんだけど、チューブでやっていたのはメインが7g。だからサーチのスピードが速い。速くスイミングさせて食わせられるというのも、チューブワームの強みだったね。そこで、完全にスイミングに特化させたチューブが欲しいということで作ったのがロボチューです。断面を三角にして、シェイクしたときに操作性と水押しをアップさせています」 チューブワームを使っていく過程で、バシバシシェイクという技も生まれた。 「名古屋釣法は、中層をローリングさせながらフワフワさせながら引いてくる釣り。ラインスラックの振り幅で操作する釣りやね。 バシバシシェイクは、強めのロッドで、速めにシェイクしながらサーチしたり、ボトムに当ててリアクションで食わせたりする。跳ね上げさせたり、ダートさせたりという感じです」 今ではあまり見かけなくなったチューブワーム。チューブは廃れてしまったのだろうか? 「もともと日本ではチューブワーム自体のウケが悪かったと思う。デザインが単調で、操作感がないのもとっつきにくい原因かも。使いづらいイメージがあるかもしれないけど、やればよく釣れるんだけどね」 【画像】名古屋釣法とバシバシシェイクがチューブの出しどころ。テキサスリグなどのカバー撃ちでも使うが、奥田さんがよく使ったのがジグヘッドリグでの名古屋釣法とバシバシシェイク。名古屋釣法は今で言うミドストで、ワームをロールさせながらスイムさせる。バシバシシェイクはロッドを強くシェイクし、ボトムに当てながら誘う釣りだ。 【画像】奥田さんがこれまでビッグバスを数え切れないほど釣ってきたチューブの名古屋釣法とバシバシシェイク。この釣りをもとに、現在の奥田さんの攻撃的ワーミングスタイルが出来上がっている。