【闘病】ほくろと思ったら「基底細胞がん」その数年後に「関節リウマチ」を発症…2つの病気で得た価値観とは
支えてくれる家族とともに、前向きに生きていきたい
編集部: 関節リウマチになってから生活でどのような変化があったか教えてください。 Megさん: 趣味だったボルダリングができなくなり、バーベルトレーニングもやりづらくなったので、継続していたトレーニング全般がゆるくなりました。また手首が弱く、よく食器や物を落としてしまっていたので、意識して1つずつ慎重に両手で運ぶようにしています。また、薬から逃げていた時は2カ月間ほど鍼灸や食事療法も試したのですが、お箸が使いづらくなって結局フォークで食べられるうどんなどを選んでいましたね。しかし、フォークですら重いと感じるほどでした。 編集部: 現在の体調、注意していることを教えていただけますか? Megさん: 「基底細胞がん」は皮膚の弱さが原因であるそうなので、普段からUVケアをして膨らんでいるほくろがないか時々観察しています。関節リウマチに関しては、その日の体調によってまちまちです。内服薬と生物学的製剤のおかげで、前は毎日痛かったアキレス腱の辺りが楽になり、人差し指も曲がるようになっています。ですが、長く歩くと関節が痛くなり、物を持つと力が抜けて痛く辛いと感じる時もあります。冬は骨が凍っているのかと思うほど寒く、極端な冷え性と疲労感もあります。 編集部: 疲れた時や冷えなど症状が辛い時はどうしていますか? Megさん: 無理をせずに、しんどいと感じたら、迷わず寝ることです。関節を休ませれば、その分回復も早くなります。自分の体調に合わせて休むようにしていたら、次第に身体の扱いもうまくなりました。 編集部: Megさんの心の支えになっているものは何ですか? Megさん: 主人に感謝しています。主人とは関節リウマチの告知を受けて4カ月ほど経ってから付き合い始め、関節リウマチのことを告げても「関節リウマチだから何?」といった感じで気にされることもなく、気持ちが楽になりました。私にできないことを全部やってくれますし、痛くて自己注射を自分ではできないので、毎回主人がやってくれています。 編集部: もし過去の自分に声を掛けるとしたら、どのようなメッセージを伝えたいですか? Megさん: 「色々あるけど、ちゃんと薬を飲めば今まで通り生活できるよ」と伝えたいです。 編集部: 2つの病気の経験を通して、Megさんから医療従事者に伝えたいこと、望むことはありますか? Megさん: 多くの医療従事者の方は、患者さんに親身になってくださって素晴らしいと思っています。闘病を続けるには、希望と安心感がないと心が保てないので、ぜひ患者さんとたくさん会話を欲しいと思います。幸いにも、私は自分に合った先生と巡り合うことができ、治療と向き合うことができています。 編集部: 最後にMegさんから記事の読者に向けてメッセージをお願いします。 Megさん: 病気は他人事ではなく、いつか自分も病気になる可能性はあります。病気が発覚すると「なぜ自分が?」と思うのが自然かもしれません。ですが、そもそも体が何十年も正常に動き続けるわけないから、仕方ないのかもしれないと思いました。また、病気の告知はとても怖かったですが、自分も病気になり得ると認識していればその分気持ちの整理がつきやすくなって前に進むことができます。少しでもいつもと違うなと感じたらすぐ病院に行き、今ある最善の道を選んでほしいです。そして病気の人に限らず、身近な人や街中で困っている人を見かけたら助けてあげてほしいです。みんなが気軽に助け合える関係になり、それが病気を身近なものと理解できる機会になればいいと思います。