大谷翔平の今年の経済効果1168億円は「5月の試算時よりドル安なのに300億円増」の衝撃! 関西大・宮本名誉教授が明かす“試算の内訳”と“急伸理由”
様々な経済効果の試算で知られる関西大学の宮本勝浩名誉教授が、2024年のドジャース・大谷翔平の経済効果を計算した結果、約1168億1181万円という金額に達したことを公表。メジャー史上初の50-50の達成や自身初となるポストシーズン進出など、これまで以上に注目を集めるシーズンを送る大谷だが、宮本名誉教授に話を聞くと、「シーズン中の経済効果の膨れあがり方」が他に例のないものとなっているのだという。 【詳細図解】大谷翔平の経済効果がたった5か月でいかに増えたか一覧リスト
最新の経済効果の計算結果について宮本名誉教授に話を聞くと「約1168億円というのは、ポストシーズンを勝ち抜いてワールドシリーズまで出場すると仮定した時の経済効果。エンゼルスに在籍していた2023年の経済効果は約504億1008万円だったので、約2.3倍の経済効果を生み出していることになります」と説明した。今回の計算結果は、宮本名誉教授にとっても驚きの内容だったという。 「大谷選手の経済効果は1人のアスリートが活躍した結果というレベルにとどまらない。大谷選手がコマーシャルに出演する企業の信頼が高まり、品物やサービスの購入につながる社会現象が起きている。大谷選手の存在そのものが社会現象となって経済効果を拡大しているわけです。他のアスリートではこれまでになかったことだ」
わずか3年で5倍近くに急増
宮本名誉教授が計算した経済効果は、アメリカ国内と日本国内における「直接効果」、それに付随する「一次波及効果」「二次波及効果」に分かれる。 アメリカ国内の直接効果としては、ドジャーススタジアムでの消費額、大谷の年俸、放映権料収入、球場などの日米企業の広告料、コマーシャル契約をする海外企業の売上増加額、大谷選手のバットやホームランボールなどグッズのネット販売などがあり、これらを合計すると約446億7954万円。 日本国内の直接効果は、応援観戦ツアーの売上額、大谷のグッズ売上額、コマーシャル契約をしている日本企業の売り上げ増加額などがあり、この合計を約94億円としている。日米の直接効果は約540億7954万円となり、ここから産業関連表を参考にして経済効果を求めると約1168億1181万円になるのだという。 宮本名誉教授はこれまでも大谷の経済効果を計算してきたが、メジャー移籍3年目の2021年からの推移は以下のようになっている(括弧内は所属球団)。 ・2021年(エンゼルス):約240億1674万円 ・2022年(エンゼルス):約457億941万円 ・2023年(エンゼルス):約504億1008万円 ・2024年(ドジャース):約1168億1181万円 今年は昨年から約2.3倍になり、初めてリーグMVPを獲得した2021年と比べると約4.9倍になっている。