遠からず1000年の歴史に幕 ロンドン魚肉市場の移転問題
ロンドン、イギリス、11月28日 (AP) ― ロンドンで最も有名な2つの市場―1つは魚、もう1つは肉―を売る市場が今後数年で閉鎖されることになり、中世にまで遡る伝統に終止符が打たれることになる。 首都ロンドンの歴史的中心地であるシティ・オブ・ロンドン自治体が11月27日、11世紀以降何らかの形で存在してきたビリングズゲート魚市場と、スミスフィールド食肉市場の運営責任を廃止する法案を議会に提出する予定だ。 この前日にはシティ・オブ・ロンドンが、首都の東に位置するダゲナムの新開発地区に両市場を移転させないことを決定した。 その理由は、最近のインフレと建設費の増加(現状で約12億5000万ドル)により、出費がかさむためだという。 その代わり、卸売業者との新たな契約では、企業が金銭的な補償とアドバイスを提供することになる。 業者は、少なくとも2028年までは、業務を継続するため何をすべきか解決するのに少し時間がある。 今後業者は、ロンドン市内の希望する場所に、単独で、あるいはグループ内で、どのように移転するかを検討することになる。 スミスフィールドの建物はビクトリア朝時代に建てられたもので、1958年に大火災に見舞われた。ビリングズゲートは1982年以来、ロンドン・ドックランズの現在の場所にあり、当時は廃墟だったが、現在は金融街カナリー・ワーフのきらびやかなタワーが建っている。 ビリングズゲート跡地には4000戸の住宅が建設される予定であり、スミスフィールドは文化の中心地となり、新しいロンドン博物館が建設される予定だという。 (日本語翻訳・編集 アフロ)