巨人戦に先発したＤｅＮＡ・浜口

◇20日　「2024 JERA　クライマックスシリーズ　セ」ファイナルステージ第5戦　巨人―DeNA（東京ドーム） 　意気に感じないわけがない。DeNAの先発・浜口遥大投手は気合十分だった。レギュラーシーズンは11試合で2勝4敗、防御率3・25。2軍調整を経験するなど成績が振るわなかった。雪辱のチャンスとなる舞台は、勝てば日本シリーズ進出が決まる重要な一戦。登板前日には「もう覚悟は決まっている。腹をくくって腕を振るしかない」と武者震いしていた。 　そんな8年目の29歳左腕には経験がある。新人年だった2017年に広島とのCSファイナルステージ第2戦に先発。7イニング2失点で勝利に貢献すると、ソフトバンクとの日本シリーズ第4戦で7イニング2／3を投げて無失点という快投を演じた。 　「あの時はルーキーで怖いもの知らずだった。あの時みたいに怖いもの知らずで思いっきり腕を振っていく重要さを感じています」。今季は悔しい思いを募らせる状況が続いたが、短期決戦の重要な一戦を前に原点回帰。今シリーズ前に当時の動画を振り返ってモチベーションを高めていた。 　迎えたマウンドでは巨人打線相手に立ち上がりからエンジン全開。力強い直球を軸にアウトを重ねたが、5回1死一塁で打席が回ると代打・フォードを送られた。4イニングを1安打無失点。上々といえる投球だった。