今から50年前、1974年の大みそかの子供番組は「通常放送」が多め? 歌番組は大盛況
「いつも通り」放送されたアニメや特撮が多かった?
今から50年前となる1974年の大みそかは、特番が今ほど多くはなく、アニメや特撮、子供番組などは通常編成で放送されることも多かったようです。当時の子供たちが夢中になったのは、どのような番組だったのでしょうか。 【画像】「山口百恵もこの年だったの」 これが1974年の「紅白」で初出場したレジェンドたちです(6枚) ※当記事の内容は関東圏に準拠したものとなります。ご了承ください。 1974年12月31日、NHKでは目立った子供向け番組はありませんでしたが、NHK教育テレビでは朝9時と16時の2回、『セサミストリート』が放送されていました。ビッグバードをはじめとするパペットたちの愉快な動きや掛け合いを楽しんだ方も多いでしょう。 日本テレビでは朝の7時から「おはよう!こどもショー」が放送されていました。同番組は作中コーナーで特撮番組を放送していたことで知られており、代表作としては『レッドマン』が挙げられます。なおこの時期は第4作に当たる『行け! 牛若小太郎』が放送されていました。 ほかにも日本テレビでは子供向け教育番組「カリギュラマシーン」「ロンパールーム」が、アニメとしては朝8時から『アンデルセン物語』、18時からは『天才バカボン』が放送されています(放送時期から考えて、1971年から72年にかけて制作された作品で間違いありません)。 続いてTBSですが、目立つのは19時から放送された「日本レコード大賞」です。なおこの年は森進一氏の「襟裳岬」が大賞を受賞しました。子供向け番組としては18時から『走れ!ケー100』が放送されています。主人公が蒸気機関車「ケー100」に乗って日本じゅうを旅する道中記で、当時は子供たちに大変な人気があった作品でもありました。
テレビ東京がまだ東京12チャンネルだったころ
フジテレビでは、朝の8時から放送されていた『ママとあそぼう! ピンポンパン』が目立っています。子供たちが体操をしたり踊ったりしたあと、最後はおもちゃの樹の中に飛び込んで、おもちゃを持ちだすのが羨ましかった方も多いのではないでしょうか。なおこの時期は歌のお姉さんは2代目の石毛恭子さんでした。 14時からは『ひらけ!ポンキッキ』、14時半からは『ハゼドン』の最終回が放送されていますが、この時期の「ポンキッキ」に関しては14時からのスタートが正式な放送枠でした。朝に移るのは、1975年10月以降の話となります。 そして17時からは特番として映画『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』が放送されました。映画館でしか見られない怪獣たちをTVで見ることができるのは、特別な時間だったのです。 あとは8時15分から『ひみつのアッコちゃん(第一期)』の再放送、18時からは『魔法使いサリー(第一期)』の再放送が行われたくらいで、目立った動きはありませんでした。年末恒例のアニメ祭りの登場は、1979年の『ドラえもん(第二作)』を待つ必要があるようです。 テレビ東京は、この時期は「東京12チャンネル」という名称でした。アニメなどを朝に放送しているようなのですが、新聞では「冬休みマンガ大会」と表記されているのみで、肝心の番組が分からないのが残念です。 19時以降は各局が特番を繰り出していますが、やはり多いのが歌番組やショー番組です。美空ひばり、北島三郎、ザ・ドリフターズ、コント55号など、いまなお色あせない歌やコントが、50年前の大みそかを感動と笑いの渦に包んだのは間違いないでしょう。
早川清一朗