パリジェンヌの下着へのこだわり。最大の褒め言葉「シック、知的、セクシー」を演出する最強アイテム
上質感は譲れない。
自分だけの贅沢としてランジェリーにこだわり、お金をかける人。シンプル、コスパのよいプチプラを選ぶ人。 「フランスでは、どちらも存在しますよ。昔は〝キッチュなプチプラはティーン〟〝大人はある程度お金をかけたものを選ぶ〟というすみ分けがありましたが、ファストファッションの影響から、機能的なプチプラで色のバリエーションが豊かなランジェリーを選ぶ大人が増えました」。たしかに価格を気にせず、季節ごとに買い替えができるプチプラは魅力的です。「ただフランス女性はいくつになっても女らしさにこだわる。その志向が強い人ほどプチプラを選ばず、上質で洗練されたフェミニンなものを選んでいます」
ランジェリーはもはやファッション。
今、おしゃれなパリジェンヌは仕立てのよいジャケットの下に、直接ボディ(ボディスーツ)をつけて、あえてレースを胸元からのぞかせたり、トランスペアレントなトップスから、体にフィットしたブラジャーを透けさせるなど、ランジェリーを〝見せる〟着こなしを楽しんでいるそうです。 「上質感に欠けると下品に見えてしまう着こなしだけに、そういう方は縫製が丁寧で体にフィットした高級なランジェリーを必ずつけています」。 パリジェンヌへの最大の褒め言葉はシック、知的、セクシー。 「ランジェリーはそんな自分を演出する上で最強のアイテム。だからパリジェンヌにとって、ランジェリーはもはやファッションです」
PROFILE
ヤスミン・エスラミ/Yasmine Eslam 『YASMINE ESLAMI』オーナー。パリ生まれ。渡英し、ヴィヴィアン・ウエストウッドでの研修を経て帰国。モード誌でスタイリストとして活躍後、2010年にランジェリーと水着のブランド「ヤスミン・エスラミ」を設立。
『クウネル』2024年9月号掲載 写真/篠 あゆみ、コーディネート/鈴木ひろこ、文/今井 恵
クウネル・サロン