黒船襲来か?はたまた大コケか?二転三転した英大手「マッチルーム」日本初進出となる賞金総額2億円のミドル級トーナメントが7.15大和アリーナで開幕
チケットの値段もNFTチケットで特典のあるVVIP席が6万6000円、VIP席4万円、SRS席2万円、A席9500円、一番安い2階の見切り席が3500円と発表された。総合プロデューサーの元3150FIGHTの深町信治氏は、「集客? 一発オーバーハンドの右が当たるかどうか」と表現したが、集客の見通しは厳しい。 セミファイルで行われる国本対可兒はミドル級トーナメントは延期となったが、3月31日にタイトル戦として行われ、国本が6回TKO勝利して“勝負づけ”が済んだ試合。今大会のファイトマネーは両選手にとって魅力で、深町氏は、「選手目線でマッチメイクした。可兒選手が6回TKO負けしたが、ところどころやれた部分もあり、まったくおもしろくないものではない。この階級だけにもしかしたら一発はある」と、苦しい弁明をしたが、ファンが見たいダイレクトリマッチではない。 またこの試合はノンタイトル戦となるが、JBC規定でもし国本がミドル級以下の体重で戦って負けた場合は王座が剥奪されることになるため、1ポンドでも上のキャッチウエイトで行われることになる。正確に言えば、その時点でミドル級トーナメントではなくなる。 また試合のライブ中継に関しては、欧米ではマッチルームと契約しているDAZNで配信されるそうだが、国内は未定。法人形態が違うため国内でのDAZNでの配信は難しく、BS放送の関係者と交渉しているそうだが、おそらくこれも難しいだろう。 しかし、楽天チケットが巨額な資金を投入しており、興行自体がうまくいかなくとも、総額約2億円のファイトマネーについての心配はない。 主催者側は10月に幕張メッセで準決勝、来年2月に決勝を行う計画を立てている。10月に予定している幕張メッセ大会では「世界トップの選手も来日させて、大きなイベントをやる計画もある」とジョベル氏は語ったが、その大物候補者の名前も出せなかった。 マッチルームと楽天チケットは、3年のパートナーシップ契約を結んでおり、「年に3試合したい」ともジョベル氏は話したが、第1回大会の興行が失敗に終われば、この先は不透明だろう。 深町氏は、「日本、アジアから世界へ通用するボクサーを出したい。井上尚弥選手の活躍で日本のボクシングがアマチュアを含めて下の層が強くなっていることを世界もわかっている。まだまだ日本から強い選手が出てくるだろう。そういう選手を発掘していきたいし、大きな階級でいいプロモートをすれば選手も伸びるんじゃないか」と、マッチルームの日本進出の理念を語った。そのビジョンは素晴らしい。成功を願うファンやボクシング関係者も多いが、興行の採算に見通しが立たねば、早期撤退の可能性も否定できないだろう。 (文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)
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