女優・小島聖さん(48歳)は41歳で出産も「『お母さん』で終わるつもりはありません」|美ST
41歳で出産後、「あ、解放されるんじゃなくて、ここから始まるのね」と子育ての果てしなさや凄まじさを実感
妊娠と出産を経て、絶賛子育て中ですが、「私ってこんなに自分勝手なんだ!」と我ながら驚いています。自分の時間がなくなることへのストレスがすごくて。 39歳で再婚し、41歳で出産をしました。妊娠期間の10ヶ月ばかり頑張って出産すれば、それでおしまいだって勝手に思っていたんです(笑)。 だけどもちろんそんなことはなくて、「あ、解放されるんじゃなくて、ここから始まるのね」と子育ての果てしなさや凄まじさを実感。 初めてのあらゆることに戸惑いながらも、すでに舞台の公演が決まっていたんです。あと数ヶ月後には稽古が始まるという状況で、それに合わせて精神的にも体力的にも回復しておく必要がありました。私の場合は、それがかえってよく作用したと思います。子育て一辺倒だと間違いなくパンクしていました。仕事があることで気持ちを切り替えられて、精神的な救いになりました。人に助けを求めやすくなりましたし。 家事は好きなほうですが、「できるほうがやる」というのが夫との暗黙の了解。お互いに自立していればあえてルール化する必要はないと思っていますが、「お皿洗っといてよ」とつい求めてしまいがちに。求めなければストレスはないのでしょうが、まだまだその境地にはたどり着けません。
40代で始めた紙芝居のイベントが、今やライフワークになっています
今、不定期ではありますが、友人の画家の平松麻さんと一緒に紙芝居のワークショップや鑑賞会を行っています。 紙芝居と聞くと子供向けと思われがちですが、そんなことはありません。紙芝居の物語は平松さんと私の創作なんですが、私達が日々感じていることや、普段言葉にしずらい“女の情念”みたいな私たちの本心が見え隠れするから、ご覧になった大人の女性に「わかる!」と共感していただくことも。物語だからこそ語れる、切実な嘘ってあると思います。 紙芝居を始めるきっかけはコロナ禍でした。不意に生まれた時間に、何かできることはないかなと平松さんと話していて。当時家が近所だったこともあり、たまにお茶をしていたんです。どちらからともなく「描いた絵に文字をつけて読んでみようか」と。最初は遊びの延長でしたけれど、次第に本格的になっていって。 お互いの日記やメモから言葉を選んだりして物語を作るようになりました。平松さんとは僭越だけれど感性が似ているというか、それが今でも続いている理由なんじゃないかと思っています。