竹内結子さんとの「約束」果たせず…後悔の念「事務所に門前払いされても、彼女とかかわるべきでした」「この映画を捧げたい」
ノーマークの深夜ドラマが映画に
映画になってもそれぞれの日常が描かれる。特別な設定は用意されていない。 「登場人物たちが突然海外に行ったり、殺人事件に巻き込まれたりしません(笑)」 ドラマと映画の世界観は同じだという。 「このドラマのファンの方は、ダラダラと観るのが楽しいという人も多いと思いますので、『映画になったら、どうなっちゃうんだ』と心配されているかも知れません。でも、そういう人にも『これは確かに映画にする意味がある、大画面で見てよかった』と思ってもらえるようにつくってあります」 映画での源太郎は頼まれてテレビ出演したところ、不規則発言を連発してしまう。大丈夫なのか。長女・由香は知らない男からの間違い留守電メッセージを心待ちにする孤独でトホホな日々。 次女・里香は既婚のデザイナー・原(藤原竜也)への思いを断ち切るため、京都へ“恋愛疎開”するが、そこで一波乱ある。3女・美香は貧乏漫画家で一応は婚約者的な存在のユウジ(須藤蓮)とはたぶんダメな感じになっている。 山口氏は3姉妹をどう見ているのだろう。 「まず由香役の木南さんはリアクションの芝居とか受けの芝居が抜群です」 確かに由香のウソがバレたときなどの表情は笑える。 「木南さんはお芝居として成立させることが出来るだろうかっていうギリギリのシーンも軽々と成り立たせてしまう。まさにプロフェッショナルでいつも頼りにしています」 佐久間が演じる里香はseason1では結婚しており、大阪に住んでいたが、これには裏事情がある。 「佐久間さんにはぜひ出てもらいたかったんですが、season1の撮影時の彼女はスケジュールがなかった。でも、この作品にはどうしても佐久間さんが必要だった。伊藤家と別に住んでいることにすれば、別撮りでなんとかなる。それもあって既婚者にしました。成人した3姉妹の全員が、ずっと同じ家にいるのも不自然なのだから、ちょうどいいなと」 その後、里香は精神的に幼い夫の大輔(桐山漣)の浮気が発覚したことによって離婚した。佐久間のスケジュールも徐々に取れるようになり、別撮りの必要はなくなった。 美香役の武田は、山口氏脚本・演出のTBSの連続ドラマ「新しい王様」(2019年)で主演の藤原竜也の相手役に抜擢され、「おいハンサム!!」でブレイクした。現在はテレビ朝日系(制作・朝日放送)の「あなたの恋人、強奪します。」(土曜深夜2時30分)に主演している。 「武田さんの声や日本人離れしたスタイルの良さは、ものすごくコメディ向きなんです。幅広い表現力もある。世間が気付いてなかっただけなんですよ」