大雨、氷見で6世帯避難 地震崩落の二次災害懸念
●黒部、滑川で一時氾濫危険水位 富山県内は23日、梅雨前線による大雨で、冠水被害や交通機関の乱れが発生した。氷見市園では能登半島地震で崩落した斜面で二次災害の危険性が高まり、市の勧告を受けた6世帯が自主避難した。滑川市下島の沖田川と黒部市吉田の吉田川で一時、氾濫危険水位を超えた。富山地方気象台によると、午後5時までの24時間降水量は、魚津市など6地点で100ミリを上回った。 【写真】能登半島地震で斜面が崩れた現場。大雨の影響で土砂が流れ、二次被害の危険性が高まった=23日午後4時20分ごろ、氷見市園 富山地方気象台は、舟橋村を除く14市町に大雨警報(土砂災害)、富山、滑川、高岡、氷見、射水の5市に大雨警報(浸水)、魚津、滑川、黒部、入善、高岡、氷見、小矢部、射水、南砺の8市1町に洪水警報を発令した。 ●列車が運休 JR西日本は高岡駅の雨量計が規制値に達したため城端・氷見線で快速2本、普通列車41本の運転を取りやめ、両線合わせて1180人に影響した。高山線は特急ひだ3本、普通列車6本を運転休止とした。あいの風とやま鉄道は黒部駅―泊駅間の普通列車6本を運休した。富山地方鉄道は本線の浦山―宇奈月温泉間で上下2本が区間運休した。 JR西は線路点検のため、城端・氷見線の24日の始発から午前9時ごろまでの列車を運転休止にする。高山線は午前7時58分富山駅発特急ひだ6号の運転を取りやめる。 北陸自動車上り線では、富山西インターチェンジ(IC)―小杉ICで道路に水がたまったため、一時通行止めとなった。 ●黒部川で連携排砂 国交省、関電 国土交通省黒部河川事務所と関西電力北陸支社は23日、大雨によるダムへの流入量増加に伴い黒部川上流の出し平ダムに堆積した土砂を宇奈月ダムと連携して排出する連携排砂の実施体制に入ったと発表した。 同事務所などによると、23日午前9時50分に連携排砂実施体制に入り、同11時40分に出し平ダム排砂ゲートを開いた。同ダムは午後7時、宇奈月ダムは同9時に水位低下操作を始めた。宇奈月ダム排砂ゲート開操作を経て自然流下に入る。