社会人の4割が経験する「燃え尽き」を防ぐ、仕事とプライベートの「境界線」
自分への負担を認識する
■自分への負担を認識する 境界線を設定しないと、感情的に消耗し、プレッシャーに圧倒され、手に余ると感じることが増え、エネルギーと意欲が完全に枯渇した感覚に陥るおそれがある。燃え尽き症候群は、精神的、肉体的、感情的に重大な影響をもたらす深刻な状態だ。悲しいことに、ある調査では対象となった社会人の40%が燃え尽き症候群であると回答している。 そのため、状況が悪くなる前に燃え尽きに対処する必要がある。仕事や責任の重さを感じたら、上司やチームメンバーにそのことを伝えよう。チームがあなたに仕事を頼むのは、あなたを酷使したいからではなく、ただあなたが何に取り組んでいるのか知らないだけなのかもしれないのだ。 上司と電話で話したり面談をしたりして、現在あなたが抱えているプロジェクトにはどのようなものがあるのかを共有し、その中からどのタスクを優先すべきか尋ね、チーム内で誰がより多くの負荷を分担できるかを確認しておこう。 ■休暇を活用する 1回の長期休暇のために休暇をすべて取っておくのではなく、年間を通して短い休暇を取ることを検討しよう。数カ月に1度、週末や祝日の前後に数日休暇を取って連休にして、仕事から離れる時間を長くするのも良いだろう。 休暇中は意識的に仕事のことを忘れる努力をしよう。メールチェックや仕事関連の電話は避け、十分にリラックスし、充電するための時間を確保するのだ。米国の社会人の46%は、与えられた休暇よりも少ない時間しか休んでいないことを認めており、あなたもその1人に加わってはいけない。有給休暇はその名の通り、休みを取っている間も給料を受け取れるのだから、与えられた休暇はしっかりと活用しよう。 ワークライフバランスは多くの社会人にとって優先すべき事項だ。心身の健康を守り、生産性を高め、長期的なキャリアの満足度を育むためには、境界線を設定する練習が不可欠である。自分の限界を伝えることで、個人的にもプロフェッショナルとしても成長できる持続可能な職場環境が生まれるだろう。 境界線を引くことは、障壁を築くことではなく、より健康で充実した人生への架け橋を築くことだ。境界線はあなた自身や、あなたが人生で大切にしている価値を尊重するために必要なものであると認識して、境界線を引くことで仕事にそれを反映し、これからの社会人人生を歩んでほしい。
Sho Dewan