【巳年】ヘビってなんで脚がないの? → 昔はあったっぽい
明けましておめでとうございます。 今年は巳年ですね。ヘビといえば「余計な付け足し」を意味する「蛇足」が浮かびますが、ヘビに脚がないことが由来のことわざです。 【全画像をみる】【巳年】ヘビってなんで脚がないの? → 昔はあったっぽい ではなぜヘビは脚がないのでしょう? カメやワニ、トカゲやカメレオン、大昔に存在していた恐竜たちだって、他の爬虫類はみんな脚、ありますよね。不思議です。
大昔は脚があったらしい
ヘビはトカゲのような四足動物から進化したと言われています。 みなさんは「ソニック・ヘッジホッグ」というものをご存知でしょうか? 多機能タンパク質の一種で、細胞の増殖や分化、四肢の発生などに関わる、遺伝子のスイッチです。 ヘビ(ニシキヘビ)の場合、DNAのある領域に突然変異が起こり、脚を発達させるソニック・ヘッジホッグ遺伝子の働きが途中から妨げられていることが分かっているんです。 その証拠に、上の動画内でも紹介されているように、 一部のヘビの皮膚には蹴爪(けづめ)と呼ばれる小さな爪が生えています。これが退化した後ろ足の痕跡なんです。 その一方、トカゲのソニック・ヘッジホッグ遺伝子は働き続けているため、脚がありますよね。元を辿れば親戚だけど、DNAの突然変異で姿が大きく変わったなんて、おもしろい。
独自の形に進化して繁栄したヘビ
ヘビの祖先は四肢を失っただけでなく、からだを細長くし、くねらせて地面や障害物との摩擦によって進む方法(蛇行)を編み出しました。これによってより狭いところや土の中に入りやすくなり、さまざまな環境で自由に移動できるようになったんですね。 さらにはヘビ、その目にも不思議な仕組みがあります。ヘビの目って、まぶたないと思いませんか? 実は、土の中の移動でも目にもゴミが入らないよう、まぶたがないのです。その代わり、常に目の上においておけるコンタクトレンズ状の透明な膜(アイキャップ、またはスペクタクルと呼ぶ)が存在し、目を守る構造も獲得しました。 こうやってヘビは独自の形に進化することで、恐竜たちを絶滅させたと言われる小惑星の衝突からも生きながらえたのかもしれません。事実ヘビは爬虫類のなかで非常に繁栄しているグループであり、3000種以上も存在します。本当に奥深いいきものです。
ヤタガイ