（写真：Game*Spark）

TGS2024にXDが開発・パブリッシングを行う『イザリア』ブースが登場しました。本作は近未来を舞台にしたターン制RPGで、クオリティの高い3Dモデルやムービーは一見の価値があります。しかし日本ではテストプレイが行われていないとあって、まだ知らない読者もいるのではないでしょうか。 【画像全12枚】 そこで本稿では、今回のTGS2024にあわせて実現した『イザリア』プロデューサー、ジャック・シュウ氏へのメールインタビューと共に、ブースレポをお届け。実際に試遊してみたインプレッションをお伝えします。 ブースに行くと『イザリア』に登場するキャラたちの等身大ポップがずらりと出迎えてくれました。魅力的なキャラが多く、刺さる人には刺さるデザインと言えますね。筆者にも刺さりました。ゲーム中でのビジュアルは3Dモデルですが、その再現度にはかなりリソースと技術が込められていると感じます。 物語は近未来のサイバーパンク都市が軸になるようで、試遊では“ハイパーリンカー”と呼ばれる主人公が仮想現実に入り込む姿が描かれました。どうやら現実世界が崩壊した後「霊子科学」というものによって「イザリア」という世界が作られたとのこと。 戦闘システムは、仲間キャラによるシンボルエンカウントでのターン制バトルです。ここで特徴的だったのは「相手の陣容を見てから、こちらのパーティを決める」というシステム。まだ試遊の段階なのでキャラクターの相性までは分からないのですが、おそらくゲームをプレイしていくうちにコンボを意識したり、相手によって編成を変えたりと工夫が生まれてくるでしょう。 バトルは各キャラごとに3つのコマンドから能力を発動していくスタイル。『イザリア』はターン制RPGとあって、育成の楽しみやスキルの相乗効果による戦略性が面白さに直結するゲームです。試遊は「ある程度キャラが育成されている状態で、プレイのための知識は少ない状態」であるため、この面白さについては実際にがっつり遊べるようになるまで未知数です。 しかし、今回の試遊で特筆したいことは、バトルで3Dモデルがド派手に動きまくるということ！これに関しては、スマホ向けゲームの中でもかなりハイクオリティな部類でしょう。 少なくとも、今後日本でも知名度が高まっていく可能性がかなり高い作品と感じます。今回のTGS2024を皮切りに、今後『イザリア』がどのように注目されていくのかチェックするべきでしょう。 ここからは『イザリア』プロデューサー、ジャック・シュウ氏へのメールインタビューをお届けします。 ◆『イザリア』プロデューサーインタビュー ――まずは自己紹介と、『イザリア』開発の経緯についてをお聞かせください。 ジャック・シュウ氏（以下、ジャック）：『イザリア』のプロデューサー、ジャックと申します。『イザリア』プロジェクトが立ち上がって以降、私ふくめ開発チームはユニークなターン制RPGを作ることを目指してきました。皆が皆、ターン制RPGの熱狂的なファンばかりで、ゲームへの愛を胸に“伝統的な枠組みの上での革新”に挑戦して、プレイヤーの皆様に全く新しい体験を提供することを目指しています。 ――『イザリア』の概要について教えてください。 ジャック：『イザリア』は近未来のサイバーパンク都市を舞台にした、ターン制のカードRPGです。プレイヤーは“ハイパーリンカー”として、異格者の仲間たちと共に未知で危険に満ちた仮想世界を探検していくことになります。 ゲームではクラシカルにも見える複数キャラでのターン制バトルを採用しているので、キャラクター収集と育成が主なプレイ内容となっていますね。さまざまなキャラクターの組み合わせを試しながら、チャレンジしていくわけです。 また、『イザリア』の特徴として非同期対戦とリアルタイム対戦の2つのモードが用意されたアリーナも準備しています。独自の組み合わせで他プレイヤーとのPvPを楽しめるようにしたわけです。 本作ではモバイル端末でも3Dキャラクターやシーン演出などで物語を彩り家庭用ゲーム機と同レベルのステージで、ゲーム体験を提供します。特にメインクエストでは3Dの箱庭でクライミングやステルス、フックショットなどのアクション要素も用意しました。これによってストーリーへの更なる没入感が生まることでしょう。 『イザリア』はその内容だけでなくスタイル面でも、若者向けな「仮想都市×異能バトル」というテーマをもって、プレイヤーの目を引くゲームとなることを目指しています。 ――『イザリア』をどのようなゲーマーに遊んでもらいたいですか？ ジャック：メインのユーザー層と思っているのは、ターン制RPGが好きで深い戦略を追求したいゲーマーや、コマンドバトルで競技をしたいプレイヤーです。50人以上の能力の異なる異格者をデザインしましたので、彼、彼女らを集めて多様なPvE、PvPパーティーを組むことができ、多様な編成がもたらす戦略性を体験できます。もちろん、近未来SFやバーチャルな世界観に興味を持つプレイヤーにとっても『イザリア』は良い選択になりえるでしょう。 ――まだ本作について詳しく知らない読者に向けて、本作のアピールポイントを教えてください。 ジャック：『イザリア』の魅力はたくさんあります。まず、豊富なストーリーとキャラクター設定が挙げられますね。主人公は近未来の仮想都市で冒険を繰り広げ、個性豊かなキャラクターたちと共にジェネシスウイルスを始めとした様々な危機に立ち向かっていくわけです。 次にゲームの戦略性。本作は多彩な育成システムや独自のスキルギミックが多くあり、各キャラクターの特徴やスキル属性、戦場の状況に応じた戦術を立てる必要があります。パーティ編成やシェル・源器の組み合わせによって全く新しい戦略性が得られるのです。 ゲームのビジュアルやサウンドも大きな特徴のひとつです。Unreal Engineを使って制作された3Dによる演出やアニメテイストのアートスタイルは各キャラクターの魅力を最大限引き出すでしょう。 もちろん、『イザリア』は常にアップデートを続けます。皆様から頂いたフィードバックに基づいてより良いゲーム体験を提供していきたいと思っています。 ――中国では既にCBTが行われたようですが、その反応はどうでしたか？ ジャック：中国での2回にわたるCBTテストでは、プレイヤーからゲームに対する非常にポジティブなフィードバックが寄せられました。ゲームのストーリー、キャラクターデザイン、プレイ内容などの点についてが高い評価となりましたね。同時に、多くの貴重なアドバイスやご意見もいただきました。 これらのフィードバックをもとにゲームの最適化や改善をさらに進めるつもりです。より充実したコンテンツ、より良い体験のバージョンを全世界のプレイヤーに届けられることを願っています。 ――最後に、ジャックさんが『イザリア』にかける想いについてお聞かせください。 ジャック：『イザリア』のプロデューサーとして、本作を通じて皆様とお会いできるのを非常に楽しみにしています。プロジェクト開始から今まで、開発チーム全体が情熱と愛情を持ってこの作品を開発してきました。私たちは『イザリア』を通じて、オリジナルIPを創造し、プレイヤーに高品質なターン制RPGを提供したいと考えています。 同時に、このゲームを通じて、より多くのプレイヤーに“ターン制RPGの魅力”を感じてもらいたいとねがっています。より多くの人に仮想都市での冒険を味わってもらえたら幸いです。今後もさらにユニークで魅力的なゲームコンテンツや体験を継続的に提供していきます。あらためて、皆さんのご支援に感謝致します。『イザリア』でお会いできるのを心待ちにしております。 ――今回は、ありがとうございました！ この規模のグラフィックと作り込みが印象的な『イザリア』は、今後も話題になる可能性を秘めています。プロデューサーインタビューで「PvP」の存在も示されたこともあり、従来のスマホ向けターン制RPGに新たな層を呼び込むかもしれません。本作の今後に注目していきましょう。