いよいよ後半戦突入!《七光りじゃない》北村有起哉に緒形直人…”反省会”も黙らせた、朝ドラ『おむすび』の味を深くする「二世の存在感」
偉大なきょうだいを持つ苦悩
なお、二世には「七光り」という言葉がつきまとう。それをいちばんまぶしく感じているのは、二世自身かもしれない。七光りは兄弟姉妹においても使われるが、そこで最近なるほどと思わされたことがある。中山美穂が亡くなったあと、妹の中山忍が語った言葉だ。 「私にとって姉は『大好きなお姉ちゃん』であるとともに『みなさんの中山美穂』であり、『永遠のシャイニングスター』です」 姉が鮮烈な女優デビューを飾ったとき、まだ小6だった忍。今にいたるまで、自分は姉ほどには輝けていないというひかえめな思いがあるのだろう。 そんな忍は7年前にこんなエピソードを明かしている。ドラマの現場でマネージャーに「お姉ちゃんが偉大すぎて忍はまだ全然ダメね」などと冗談半分に言われていた際、主役の渡瀬恒彦が「忍、俺も同じだよ」と共感してくれたというのだ。渡瀬の兄は渡哲也。彼ほどの役者でも兄への引け目みたいなものを抱えていたのかと驚かされた。 ただ、そんな屈折は芝居において、マイナスではない。二世あるいは先に売れたきょうだいを持つ人には、どこかにじみ出る苦渋があって、それが独特な味にもなるからだ。人は誰もが親やきょうだいには複雑な感情を抱いている。役者自身にも何かしらこじらせた部分があるほうが、共感されやすかったりもするのではないか。 『おむすび』の緒形直人にしても、その役者人生が派手なだけだったら、視聴者への伝わり方も違っていたはずである。21日放送の『土スタ』(NHK総合)では、名場面を生んできた娘の墓でのシーンについて「きっともう一回くらいあると思うんで。期待してください」と発言。翌週、予告通りのシーンでいぶし銀の芝居を見せた。 ところで『おむすび』には中山秀征の息子・中山翔貴も登場。ヒロインの恋人と同じ野球チームのメンバーを演じている。まだまだ目立つ存在ではないが、このドラマが将来再放送されたとき、大成していれば面白い。ここにこんな役で出ていたんだね、などと懐かしむことができるからだ。
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