「1つはフードイベントで、例えばドイツのビールや料理を楽しめる『オクトーバーフェスト』をわれわれと地方のテレビ局などが組んで主催しています。今年7月から9月までは日本橋三井ホールで、フランス印象派の世界を冒険する没入型展覧会『モネ＆フレンズ・アライブ』をテレビ局や企画会社と組んで開催しました」

■培ったノウハウで海外事業も視野

――災害支援にも力を入れています

「イベントに求められる臨機応変さという特性を災害でも生かせるだろうと思い、取り組んでいます。1995年の阪神大震災では、電力復旧工事に携わる方の拠点施設や、神戸国際会館の代替施設などを造ったりしました。2011年の東日本大震災のときには、救援物資を一時的に貯（た）めておく2000平方メートルのテントを提供したほか、建築家の坂茂さんと協力して、海上輸送用コンテナを積み上げた3階建ての仮設住宅を造ったりしました」

――今後の事業目標は

「『イベントに参加する人たちの体験価値を上げたい』ということが大命題としてありますので、まずは『このイベントを太陽さんでやってよかったな』と思っていただけるような企業にしっかりなっていきたいと思っています。そのうえで、われわれができるケイパビリティー（組織的な能力）を増やしていきながら国内の事業を大きくしていきたいですし、今まで培ったノウハウや技術をもとに海外で事業を展開できないかを模索したいと考えています」

料理で「奥さま孝行」と気分転換　仕事するなら「好奇心と挑戦心」

【会社生活の思い出】「日本で初めて行われるイベントについては、何がしか関わって爪痕を残したいと思っていました。2004年に北海道の十勝地方で日本で初めて行われた世界ラリー選手権（WRC）では、ほぼ寝ずに仕事をしている感じでした。朝4時ぐらいまで仕事をして『帰ろか』といって、また9時に出るみたいな。いろんな世界的なイベントに関わってきて爪痕は残せましたけれど、どれもこれもそういうイベントって『きつかったな』という思い出があります」