韓国「与党代表と首相の国政」に…米政府系放送「非選出の公職者による超法規的措置」
米政府傘下のメディア「ボイス・オブ・アメリカ」 ソウル支局長のSNSのアカウントで言及
米国政府傘下の国際放送局である「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)のソウル支局長が、与党「国民の力」のハン・ドンフン代表とハン・ドクス首相による「国政共同運営」の談話について、「選挙で選ばれていない2人の公職者による超法規的措置とみられる」と論評した。VOAは米国連邦政府所属の独立機構である米グローバルメディア局(USAGM)傘下の放送会社であり、税金によって支援され米国の政策、立場、視線を代弁するメディアだ。 VOAソウル支局のウィリアム・ガロ支局長は8日午後12時30分、自身のSNS(ブルースカイ)でハン・ドンフン代表とハン・ドクス首相の共同談話の記事を共有し、「この2人の選挙で選ばれていない(unelected)公職者は、自分たちが政府を運営しようとする内容の超法規的(extra-legal)とみられる措置を説明している」と投稿した。この日公表された「ハン・ドンフン‐ハン・ドクス2人体制国政運営」の方針が、いかなる憲法や法律にも基づかない違憲・違法的な行為とみられるという指摘だ。 ガロ支局長はこの日午前、大統領室に問い合わせをした内容を共有した。「きょうの朝の時点で韓国で責任を負っているのは誰なのか。大統領が自身の権限の一部あるいは全部を政党の国民の力(PPP)に譲渡する公式の手続きは何か、明確に説明できるのか。もしその場合は(権力委譲の公式手続きがあるならば)、いかなる(法的)根拠によってそのような手続きが進められるのか」を質問したと、自身のブルースカイのアカウントで明らかにした。 「回答が来ればすぐに更新する」と補足したガロ支局長は、約2時間後に大統領室から「メッセージを出すには慎重を期さなければならないため、返答できない事情を理解してほしい。もし、大統領室のレベルで話せることがあれば、すみやかに共有する」という回答を得たと投稿した。 前日に内乱罪の被疑者である尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾訴追案が国民の力の投票拒否で廃棄された後、ハン・ドンフン代表はこの日、ハン・ドクス首相との国民向け談話で、「大統領は早期退陣し、大統領退陣まで首相が党と緊密に協力し、民生と国政を取りまとめていく」とする内容の収拾案を提示した。 パク・カンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )