U-16静岡選抜がU-16東京選抜を3-1で撃破!「生命線」のデュエルで圧倒して力強く快勝
第39回静岡県ヤングサッカーフェスティバルが3月3日に静岡県草薙総合運動場陸上競技場で行われ、U-16静岡選抜とU-16東京選抜が対戦。U-16静岡選抜が3-1で勝利した。 【フォトギャラリー】U-16静岡選抜 vs U-16東京選抜 序盤にゲームの主導権を握ったのは東京選抜だ。トップ下に入ったMF10友松祐貴(FC東京U-15深川)がオフェンスの起点となり、推進力ある持ち運びから右サイドハーフのMF8小林瞭介(横浜Fマリノスジュニアユース)などアタッカー陣を巧みに活かす。CFのFW20ヘンリー公太(多摩大目黒)も最前線でオフ・ザ・ボールの動きを怠らず、ポストプレーで貢献した。 対する静岡選抜は劣勢の展開でも守備陣がしっかり耐えると、少しずつ反転攻勢に出る。前半12分にFW8西岡健斗(ジュビロ磐田U-15)がミドルを狙い、MF9河井航希(ジュビロ磐田U-18)やMF10泉孝太郎(藤枝東)が積極的にドリブルで仕掛け、徐々に敵陣に押し返していく。 すると前半21分、DF3細谷蒼太(富士市立)が右から逆サイドへ展開し、サイドチェンジを受けたのはMF11針生涼太(清水エスパルスジュニアユース)。浮き球のボールを正確に捉え、鮮やかなハーフボレーで先制ゴールを決めた。 東京選抜は先制点を許したものの、その後もしぶとくパスをつないでポゼッション率を高める。ボールロスト後も素早い攻守の切り替えで即時奪回。個々の守備が連動しており、ハイプレスも機能していた。 それでも、先手を取った静岡選抜は落ち着いていた。相手のプレッシャーに臆せず最終ラインから攻撃を組み立て、守勢に回ってもきっちりとブロックを築く。とりわけ、球際の攻防をことごとく制していたのが大きかった。 1点ビハインドの東京選抜が後半に反撃。後方からビルドアップしてボールを握り、相手陣地ではアグレッシブに仕掛ける。同5分にはMF友松のスルーパスを受けたFW11山田将弘(東京ヴェルディユース)が強烈ショットを放った。 しかし、静岡選抜はゲームの主導権を完全には明け渡さない。鋭いチェイシングで相手から徐々に自由を奪い、デュエルを制するたびに自信を深めていくと、次第にハイプレスも機能。何度も敵のミスを誘った。 一方の東京選抜は後半18分、ハイプレスをかけて右サイドでボールを奪い、ショートカウンターを発動。素早い攻撃からMF18舘美駿(修徳中)のスルーパスを受けたFW山田が、左サイドネットに正確かつ強烈なシュートを突き刺した。 静岡選抜は同点に追いつかれたものの、充実の戦いぶりが結果に表れる。失点直後の後半19分、FW西岡のアシストからDF14鈴木翔湧(浜松開誠館中)が勝ち越しゴールを決めたのだ。 さらに静岡選抜は後半27分にもダメ押しの3ゴール目を奪い3-1で勝利。鈴木啓史監督が「守備でよく粘ってボールを奪い、アグレッシブに攻めるのは生命線。そこは最後までよく頑張っていた」と試合を振り返ったとおり、攻守ともにデュエルで東京選抜より上回り、力強く快勝を収めた。 (文・写真=志水麗鑑)