<MLB速報>ダルビッシュが日本人6人目のメジャー通算50勝を達成!
レンジャーズのダルビッシュ有(30)が16日(日本時間17日)、本拠地のインターリーグ(交流戦)のフィリーズ戦に今季9試合目の先発マウンドに上がり、7回を投げて4安打9奪三振1失点の内容で今季4勝目を挙げて日本人6人目となるメジャー通算50勝を果たした。2012年4月9日のマリナーズ戦でメジャー初勝利を挙げて以来、2015年にトミー・ジョン手術による1年のブランクがありながら16勝(12年)、13勝(13年)、10勝(14年)、7勝(16年)と着実に勝ち星を積み重ねて6年目で達成した。野茂英雄(123勝)、黒田博樹(79勝)、岩隈久志(63勝)、松坂大輔(56勝)、大家友和(51勝)に次ぐ6人目の偉業となる。 丁寧に低めへボールを集める。風速7.2mの強風にもダルビッシュは落ち着いていた。立ち上がりに一死からヘレーラに甘く入ったスライダーをセンター前に返されたが、続くオルテアを計算通りにタイミングを外してセカンドゴロ併殺打。その裏、マザーラの135メートルの飛距離の特大6号ソロで先制点をもらうと2回には4番のジョセフを落差の大きいカーブ、5番のソーンダースを155キロのストレートで連続三振。メリハリをつけてフィリーズ打線を手玉にとりながら、2回、3回、4回とパーフェクトピッチング。変化球のキレも抜群でストレートの最速は158キロを示した。 4回にも貴重な追加点をもらったダルビッシュは勝利権利のかかった5回に二死からフランコにライト線に二塁打を落とされたが、ラップのアウトローに158キロのストレートをズバっと決め微動だにさせなかった。 レンジャーズは、5回にルクロイのタイムリー二塁打で3点目を追加。ダルビッシュは、6回一死からショートがグラブに当てながらフライを落球するという不運な走者を出し、続くヘルナンデスを歩かせて一死一、二塁にされたが、ヘレーラを大きなカーブでスイングアウト。オルテアをライトフライに仕留めて、グラブをポンポンと叩き気迫溢れた姿でベンチに戻った。 少し疲れが見え始めた7回には、二死一二塁から、ガルビスにスライダーを捉えられ、センター前へゴロで抜けるタイムリーを許す。2点差となり一、三塁とピンチが続いたが、スタッシをこの日効果的だった落差のあるカーブで三振。リードを守った。 95球投げたダルビッシュは、この回で降板。ブルペンの防御率が5点台と不安のレンジャーズだが、8回を左腕のクラウディオにつなぐと、その裏、ナポリに8号2ランが飛びだして5-1とリードを広げた。9回は新クローザーのブッシュが余裕で逃げ切ってダルビッシュのメジャー通算50勝をサポートした。 チームは7連勝で勝率を5割に戻した。チームの負けがこむと、今オフにFAとなるダルビッシュのシーズン中のトレード争奪戦が燃え上がるだけに、ファンにとっても喜ばしい勝利となった。