1-10月の「飲食業倒産」 過去最多の820件 ラーメン店、焼き肉店、居酒屋、バーなどが苦戦
1‐10月の飲食業倒産820件、同期の過去最多を更新
2024年1-10月の飲食業倒産は820件(前年同期比12.7%増)で、 1-10月の過去最多を更新した。 コロナ禍の資金繰り支援で、飲食業の倒産は大幅に抑制されていた。だが、コロナ禍が収束するに伴い支援策が縮小・終了し、2023年から様相が一変した。 2024年はインバウンド需要の復活や経済活動の活発化などにより、来店客は急速に戻ってきた。だが、円安の進行で食材やエネルギー価格が高騰したほか、深刻な人手不足で飲食業は苦境に直面している。人手不足や物価高が長引き、2024年の飲食業倒産は初めて1,000件台の可能性も出てきた。
業種別 「バー,キャバレー,ナイトクラブ」、「そば・うどん店」が急増
業種別の最多は「専門料理店」の202件(前年同期比17.4%増)だった。以下、「食堂、レストラン」の188件(同8.0%増)、「酒場、ビヤホール」の156件(同13.8%増)と続く。 増加率の最大は、「バー,キャバレー,ナイトクラブ」の前年同期比84.6%増(39→72件)だった。次いで、「そば・うどん店」の同50.0%増(10→15件)、「すし店」の同33.3%増(18→24件)の順。 飲食業の人手不足関連倒産43件のうち、7件(構成比16.2%)は「宅配飲食サービス業」で、配達スタッフの確保も課題になっている。