サケの一生、写真絵本で紹介 標津サーモン科学館で原画展
遡(そ)上(じょう)、産卵、ふ化、海に向かって泳ぎ出すなど、サケの一生を紹介する写真絵本「うまれたよ!サケ」の原画写真展が、北海道標津町の標津サーモン科学館で開かれている。2階の会場では表紙となった生まれたばかりの仔(し)魚(ぎょ)やサケが産卵する瞬間を捉えた作品など、美しく迫力のある写真原画(縦30㌢、横50㌢サイズ)24点を展示している。 同写真絵本(全32㌻、税込み2640円)は、東京とオホーツク管内美幌町を拠点に活動するカメラマンの二神慎之介さん(47)が2019年10月~23年11月にかけて、根室管内を中心に道内各地の河川で水中撮影し、分かりやすい解説文を添えて2月末に出版。制作には同館が協力した。 4月26日の会場設営に駆け付けた二神さんは、思い入れのある作品として雌のサケが掘った産卵床を鼻先や顎で確認する写真を挙げた。「水の流れを確認し、これから生まれてくる子供たちがきちんと呼吸できるか、心地よい環境で生活できるか心配していると感じた」とその思いを文章でも表現した。 また、出来栄えについて「子供たちにとって、サケが生まれてから命を失うまでの生態を興味深く写真を通じて伝える写真絵本となり、標津サーモン科学館の助けを借りて、専門家にも内容など違和感なく読んでもらえるものに仕上がった」と満足している。 原画写真展は7月上旬までの予定。写真絵本の販売も行う。 開館時間は午前9時30分~午後5時(3~6日は午前9時~午後5時30分)。入園料は一般650円、小中学生200円(幼児、同町在住の小中学生、70歳以上は無料)。
釧路新聞